人生への強い悔いと敵意|ケアマネが担当を辞退する老人介護の現場|セラピーの休憩時間(533)

 

老人介護の現場を扱うケアマネさんたちの業界の、ある話を聞いたことがあります。一部に介護が困難になる人たちがいます。介護のシステムがうまくはたらかなくなるのです。その背景に、人間関係の崩壊があるというのです。その人たちは、家族や親戚の支援を受けられず、また、受ける気もありません。経済が破たんするだけではなく情が破たんするのです。人間関係の崩壊の裏には、結局、その人自身の人生の崩壊があるというのです。人を信用できず支援を拒否したりします。かといって自分自身の世話は既に肉体的にできなくなっており、その苦痛を周りへの敵意に変換してしまうようです。ケアマネが担当を辞退する状況になってしまいます。にっちもさっちもいかないのです。けっして社会の底辺にいた人たちの話ではありません。かっては高学歴、高収入、高い地位。人生の終末で彼らに何が起きているのか、私たちは見ないふりをするわけにはいきません。心の中に押し込められているのは人生への強い悔い、絶望、敵意。まれには、そのような人たちも、世間話のように成育歴を聞いていくことで、ほだされ徐々に介護を受け入れると聞きました。はじめて聞いてもらえる幼い頃のつらさ、悲しさ・・・。やや認知症があらわれ人間性がむき出しになるとき、私たちの人生は覆い隠せなくなるようです。

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