自分にある健忘に気が付かない|背景に幼い時の辛いことか|セラピーの現場から(517)

人は色々のことを忘れます。便利でもあります。でも、重要なことを、思い出そうとしても思い出せないと生活や職場でに困ることになります。度々だととても困ります。何か原因があるかもしれません。その場合には、幼い時に対応できないほど辛いこと(例:虐待)があり、忘れるという作用を強めることで対処する癖を、身に付けてきたのかもしれません。大人になっても、その癖は続き、何かまずいことがあると、すぐに忘れてしまう。忘れたことに気がつかない。職場でも迷惑をかける。「誰がそんなヘマをしたんだろう、俺じゃない」なんてことになることもあります。

さらに、忘れるだけでは間に合わないこともあります。辛い出来事が大きすぎると、忘れたくても忘れられず、単に忘れるという作用は役に立たないことになります。すると、一人の人間でありながら、その出来事に別の人格を割り当てて、本来の人格との間では連絡が取れないようにすることで対応しようとします。なかなか自分で認識できることはできません。そうすることで、辛くても忘れられない出来事は、その別の人格Bが担当してくれるので、本来の人格Aが、思い出す必要はなくなります。人格Aの状態の人に、人格B担当の出来事をたずねても、雲をつかむような戸惑った表情を浮かべるだけ。鉄壁の忘却ともいえます。この忘却の方法がさらに強化されると、複数の辛い出来事ごとに、それぞれ人格を割り当て、人格ABCD・・・が一人の人間の中に存在する、ということにもなります。

グループカウンセリングなどに参加していると、日常では分からないことも分かることになりますが、前者(健忘)は珍しいことではなく、割に多く見られる作用のように思われます。後者(人格が複数)は、はっきり現れる例は少ないようですが、その人の心の深いところに入っていくと、これもまた、それほど珍しくないのではなかろうかと感じられます。前者のことを解離性健忘といい、後者のことを解離性同一性障害(多重人格)というようです。

忘れていることに気付くようにすること、原因となっている幼い頃のことを思い出してみること、これらの試みは普段の生活でもできます。

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