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378 塔の上の夢を見た

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私には高所恐怖症の気がある。高いところは好きだが実は苦手。ここ数年のうちに遊覧ヘリに好きで2回乗った。でも横浜マリンタワー(スカイツリーの6分の1の高さ)では、前後に揺れる健康靴を履いて登ったためか、身体が揺れて怖くて、その靴を脱いで靴下のまま歩かせてもらった。
さて、ある日ある人の話を聞いた。そして、その話の内容から、意識されていないものの、その人の心の中を支配しているらしい大きな恐怖があると思われ、その恐怖を知りたいと思った。いろいろ探った。でもハッキリした感覚がわからなかった。瞑想してさらに探った。そのまま寝てしまった。
そのとき夢を見た。バベルの塔のような形の細い塔。その塔の内側の螺旋階段を上っていく(分析の苦労)。背を低くしないと通れないような狭い小さな階段で暗い(迷い、葛藤、健忘、謎)。案内人に連れられて登っていく。その途中途中には、いくつも部屋(人の心)があるが、内側からは鍵(防衛)がかかっていて入れない。塔のてっぺんに上った。案内人は言う。内階段側は鍵がかかっているが外階段側からは窓に鍵がかかっていないので部屋の中に入れる、と。
てっぺんからは周り(心の全体)が広々と見渡される。地平線が周りに見える。青い空が怖いほど広がる。少し下を見ると目がくらむ。高所恐怖症。夢だから布団の中で見ている。布団の中にくるまってまま、布団が何メートルもぐるぐる回った。塔のてっぺんが風でぐるぐる回った。揺れて回った。すごい恐怖だった。今から外階段を降りると言われても1歩も足が出ない。

<これがお前の知りたいと言う恐怖の味だ>そういう意味に取れる夢だった。<苦労して分析がなされ、迷い、葛藤、健忘、謎として彩られた防衛がなされた人の心を、けんめいに探り、やがて心の全体が見える位置に来ても、そこには恐怖が待っていて、人の心に本当に入るのは、とても難しい>そういう様に解釈できる。

 

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