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「毒親」←「阿闍世コンプレックス」←「母拘束」|セラピーの休憩時間(515)

「毒親」というセンセーショナルな言葉が使われるようになっています。心のトラブルが母子関係からきていることを、子の側から被害者の立場で強調するもののように思われます。
実は、母子関係の重要性は、既に、70~80年位前に古沢平作によって、「阿闍世(あじゃせ)コンプレックス」という概念で提唱されています。内容のセンセーショナルさでは、こちらのほうが遥かにセンセーショナルです。弊社の実際のセラピーの実情には、こちらの方が合っているようです。
この古沢平作という人はフロイトと同時代の人で、フロイトから指導も受けているようです。残念なことにフロイトは母子関係は研究しなかったようです。阿闍世コンプレックスという概念の前にも、実は既に、「母拘束」という言葉があったようです。古沢平作が、教育分析を施している若い精神分析医の質問に対して、「阿闍世(コンプレックス)というのは母拘束のことなのですよ」と答えたことが残っています(「自由連想覚え書き」古沢平作博士による精神分析 前田重治 岩崎学術出版社 p64)。昔から精神分析のテーマとして、母による子供への拘束が、あったのですね。重要なことなので、当然でしょうけれども・・・。

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282 産みの母との2者関係

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フロイトは、いわば、父母息子の3者関係を中心に精神分析を発達させていったが、母子の2者関係をあまり扱わなかった。それは、「フロイトの防衛が働いていた」(「阿闍世コンプレックス」P55)と批判される。
ベビーブレスでも、隠されていた父への怒りが出て、それで勤め先などの社会的なトラブルが改善され、セラーピーを終了させる人もいる。3者関係の一部とも思われる。しかし、多くは、それだけでは満足せず、産みの母との2者関係へ進む。

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112 勇気をもって体験し冷静に振り返るーセッションから精神分析

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ブログで精神分析のいろいろな説を紹介させていただくけれど、初めから、そのような他人の説に従うのは、本当はよくない。頭で考えてしまい感覚を迷わせる。予断は、進みを悪くする。
体験した後で自分で確認することは有効。整理され進みを良くする。(例えば)ベビーブレスで、「ああそうだったのか」と納得し大きく気づくことがあり、それで自分が解放される感覚を味わい人生が変わった体験をしたときは、その後になって、それは抑圧(フロイト)というものが外れたということなのかと、自分なりに確認すればいい。
母には感謝していると思っていたのに、セッションを受けるうちに母への怒りが激流のように押し寄せ、そして静かな気分になって、長年苦しんでいたものが楽になる体験をしたときには、いい母だけではなくわるい母(クライン)を認めるのは大切だと確認すればいい。
セッションで深く自分の中に入ったとき、思いもかけずお腹の中の記憶のようなものが出て、無制限の殺意があふれ出て、生まれて初めてのような開放を体験したときには、落ち着いた後で、これが未生怨(小此木啓吾、古沢平作)というものなのだろうかと思えるのであれば、胎児期に何があったのか肉親に情報を得て確認すればいい。
勇気をもって体験し、その後、必要であれば他人の説をお借りして、冷静に振り返る。

 

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102 小此木啓吾のフロイト批判ー2者(母親)関係からフロイト自身が目をそらす

小此木

フロイトと同世代であった古沢平作の後継者として日本の精神分析学の代表者であったといえる人(故人)。古沢平作の「阿闍世(あじゃせ)コンプレックス」を受け継ぎ、同名の著書(共著)を出版している(創元社)。フロイトの説いたエディプスコンプレックスは、息子から見た父と母との3者関係の葛藤を解明するもので、似た話があるギリシャ悲劇の「エディプス王」から名前が付けられた。しかしベビーブレスで少し深く人の心が開かれると、そのような3者関係よりも、子供から見た母子の2者関係のほうが遥かに重い意味を持つ。フロイトが母子の2者関係をほとんど扱わなかったのは不思議としか言いようがない。「阿闍世コンプレックス」はそのような2者関係を解明するものである。国際的にも注目されている。生涯を通しフロイトに沿って研究してきた小此木啓吾は著書「阿闍世コンプレックス」の中で、そのことでフロイトを批判している。外国の研究文献を引用する形で、母子の2者関係を扱わなかったのは、その2者関係からフロイト自身が「目をそらす心の動き」を持っており「フロイトの防衛が働いていた」(「阿闍世コンプレックス」P55)と。フロイトのような人でも自分の母子関係を見破るのは大変だったということか。姉弟子に木田恵子。

 

引きこもりからの自立等いろいろな心理的悩み相談や心理カウンセリングのお試し無料あります。さらにベビーブレス(アコールで開発した独自のブレス,ブリージング)ができるようになれば精神分析の組合せで大きな効果があります。東京府中

93 フロイトー後に続く人は進むことができた

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人の心を解明する上でフロイトの功績は大きい。心には自分では普通には認識できない大きな領域(無意識)があり、その領域を認識することができれば心の病気(当時は主に神経症)を治せることを実践して見せた。なぜ認識できなくさせてしまうのかも、かなり解明されている。心をいわば科学的な土俵の上に載せることに成功した。科学的であるため、後に続く人は彼の功績の上に立って進むことができた。積み重ねができた。過去には作家や哲学者など、人の心に対する優れた洞察力を持つ人は大勢いたが、文学的であり、積み重ねがききにくい。いわば、その人一代限りである。そこが違った。

アコールのセッションも無意識に焦点を当てる。解明(分析)と認識が中心になる。会話(カウンセリングや自由連想法)だけではなく、ベビーブレスを行うので、進みが格段に速い。

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