出てきた!4つ目の人格|セラピーの現場から(544)

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心の中がいくつかに分かれていると考えた方が話がよくわかることがあります。セラピーの初期には特に、それぞれの人格に名前をつけてもらうということが、よく、あります。その上でベビーブレスの内容を聞かせてもらいます。
登場人格
K  :私が名付けた私の中の小さな子供       (傷ついている幼い自分)
私  :Kやお母さんがいないと存在できない人    (今の自分)
白け :私の中の一部でもあり、母や父の一部でもある人(超自我的な存在)
「私」:Kやお母さんから離れ自立した人       (治療者的存在、本当の自分)
最初は、前回のベビーブレスのときとと同じに、Kが「寂しい」と泣いた。「お母さんがいない、どこにもいない、置いていっちゃ嫌だ」という。すると、お母さんが出てきた。悲しいような嫌なような顔、下をむいている。その顔をみてKが「嫌だ」と、私をみて「悲しいのは嫌だ」という。前回は、お母さんは悲しい顔をすぐに引っ込めたが、今日はそのままいた。ずっといて「悲しい顔をしないで」とKが言っていた。ふとした瞬間に、Kもお母さんも二人ともいなくなった。私は不安で不安で、Kがいなくなったら私もいなくなる、お母さんもいなくなると私もいなくなる。私が私でなくなっちゃうと。突然二人が再び現れた。お母さんとKが手を繋いでいた。お母さんは笑っていた。前は笑った顔が怖かったが、今回は笑っている顔が嬉しかった。今の私が「一人じゃないね、良かったね」と。
一度、母が悲しい顔でKの手を払ったが、Kが握り返した。また、母はどこかにいなくなった。母のイメージは私が3歳くらいのときで黒い髪とメガネ。真っ白な空間に遠くに遠くに行った。そしたら、白けが出てきた。白けはお母さんだった。白けの顔のイメージで写真を思い出すと母が白けていたのが分かった。
白けは敵対するものかと思ったら、全身が刃で、Kを外から守っていた。外を守ったけど白けの刃でKや私はボロボロになったんだよと私が言った。ボロボロになったけど守ってくれたのはありがとう、邪険にしてごめんねと言った。言った瞬間に胸のあたりから何かが出てきた。モワッと出てきた。「私」だ。Kでも白けでもお母さんでもない「私」。嬉しい。嬉しくて泣いた。

(始めの3つの人格への理解、洞察が進んだ時点で、隠れていた4つ目の健康な人格が認識された)

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