小さいころから良い子でいようと頑張っていた|「人が怖」くて人前で緊張|セラピーの現場から(532)

小さいころから良い子でいようと頑張っていた。お母さんも自分の事で大変そうだなと分かっていた。でも、良い子でいようと思って過ごしていたら、精神的に参ってきて、「人が怖い」とか思うようになった。人前で緊張してうまくやっていけない。
高校2年のころ、母に、精神科に行って薬を飲みたいと話した。母は、精神科にいくのは「キチガイになったという事なんだよ」と応えた。「キチガイにしたのは誰だよ」と思った。凄い言い合いになって、平手打ちをされて、返して、怒りに怒った。「この人に何を言ってもダメだ」と思って、ドアをバンと閉じこもったが、これは何もならないから、出て、どうにか母を説得して病院に一緒に行った。医者とは私一人で会った。母は会わなかった。母は、医者との話の内容は聞かない。薬は自分で調べて、副作用が出ると分かり、実際にちょっと出たが、飲み続けた。薬で症状は安定はしていった。それまで学校の授業だけでなく、電車に乗るのも、人とご飯食べるのも、怖くなっていたが、だんだん大丈夫になったので、飲み続けた。ずっと飲み続けているのが5年くらいあった。
そのうち、おかしいぞと思うようになった。保育の仕事をはじめていたが、そこは心を育てる保育園で、園児の「自己肯定感」が大切だとかキーワードが出てきた。それがきっかけで、園児のことではなく、むしろ自分の事を考えるようになった。薬でなく、心と向き合って行こうと思った。
セラピーを始めた。少し進み、グループカウンセリング勉強会で人の前で話せたことが自信になった。職場では大勢の前で話す場面があると緊張するので、そんな時は事前に薬を飲んでいた。最近、同じような場面があったものの、薬を飲まずに済んだ。実は、飲むのを忘れていた。

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