7 人は忘れる、あまりにも辛いことだから

<人は忘れる、あまりにも辛いことだから>

解ることの清々しさ

解ることの清々しさ

人には忘れるという作用がある。しかし、思い出そうとしても思い出せない事がたくさんあると生活に困ることもある。実は、病気(障害)かもしれない。その場合には、幼い時に対応できないほど辛いこと(例:虐待)があり、忘れるという作用を強めることで対処する癖を、身に付けてきたのかもしれない。大人になっても、何かまずいことがあると、すぐに忘れてしまう。忘れたことに気がつかない。職場でも迷惑をかける。

さらに、辛い出来事が大きすぎて、忘れたくても忘れられず、単に忘れるという作用は役に立たないことがある。その時には、一人の人間でありながら、その出来事に別の人格を割り当てて、本来の人格との間では連絡が取れないようにすることで対応する。この対応を自分で認識できることはない。そうすることで、辛くても忘れられない出来事は、その別の人格Bが担当してくれるので、本来の人格Aが、思い出す必要はない。人格Aの状態の人に、人格B担当の出来事をたずねても、雲をつかむような戸惑った表情を浮かべるだけ。「誰がそんなヘマをしたんだろう、俺じゃない」

鉄壁の忘却である。この忘却の方法がさらに強化されると、複数の辛い出来事ごとに、それぞれ人格を割り当て、人格A、B、C、D・・・が一人の人間の中に存在する。

グループカウンセリングなどに参加していると、前者は珍しいことではなく、割に多く見られる作用のように思われる。後者は、はっきり現れる例は少ないようだが、その人の心の深いところに入っていくと、これもまた、それほど珍しくないのではなかろうかと感じる。前者のことを解離性健忘といい、後者のことを解離性同一性障害(多重人格)という。

 

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