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子供への意識がなかった|回復途中で気が付く|セラピーの現場から(523)

 

子供との関係性に悩みセラピーを受ける。子供自身の問題というよりも、母である自分自身の問題に、始めはいやいやながら、気が付くようになる。そうこうするうちに、自分自身が、自分の母親に同じように扱われたことに思い至るようになる。ことの全体が観えてくる。徐々に自分自身の傷がいやされるようになる。子供の問題も少しずつ、知らないうちに、よくなってくる。そのような時期に、はっと気が付くことがある。アルバムや、子供の使わなくなったおもちゃ、子供がむかし学校で作った作品、などなど。何ということはないありふれた品々。心を打つ。涙さえ出る。今まで気が付かなかった。子供への意識がなかった。子供と十分に相手をしていなかった。どうしてそんなことができたのだろう。後悔と、すがすがしい気持ちとが、入り混じった気持ち。自分のこころに何が起きたのか、説明しろと言われても難しい。でも、そういいうこと。間違いなく、何かが起きた。

 

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300 何回か見ているはずなのに今になってわかった

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気が付いたことがあります。先日、子供たちの学校の通知表が出てきました。通知表などは何回か見ていたはずなのに、ある時期の先生の記録に「○○(息子の名前)君らしくなく、集中力がなくボーッとしていたりしている」とあったのです。つぎの学期には(普通の内容の記録に)戻っていましたが。ちょうど私が仕事につき始めたときです。ハッと、胸をつかれました。当時も含め何回か見ているはずなのに、記憶がありません。今になってです。
あのころ仕事を始めることをちゃんと子供たちに話しただろうか?母の看病に行くときも子供たちの気持ちを感じていただろうか?悔やむことしきりです。自分のことしか見ていなかったと痛感しています。母親から私が受けたことと同じかもしれません。

 

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