26 自分が納得し満足する
セッションも進み、いよいよ大きな山場を迎える。困難な壁が立ちはだかる。ある人は震えて引き返す。引き返してはまたトライする。一進一退である。他の人は、勇気を出して突破する。通る道は千差万別である。その時に人は二つのどちらかの傾向をとる。
一つの傾向。 「正しい答え」あるいは「求められている答え」を探して答えようとする。グループセッションの仲間から、また、リーダー役の人から認めてもらうために、褒めてもらうために、何かをやる。悪気はない。ほとんど本能的。人から認めてもらうことが、小さいころからの生き延びるための手段であった。しかし、見ていて、心地いい感じはしない。痛々しい。軽くてツルツルしている。この傾向の人は、辛い事に直面する勇気が出にくい。
もう一つの傾向。何事も自分の問題として捉える。「答え」は自分のために探る。自分が納得し満足するために何かをやる。見ていて、気持ちいい。深みがあってどっしりしている。痛いことでも辛い事でも、気がついたこと自体を喜ぶ。この傾向の人は、辛い事でも嫌悪せずに直面しようとする。進みが早い。
前の傾向の人が、どんな小さなことでもいいから自分が納得し満足した経験をすると、後の傾向の人に変わり始める。
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