殺人犯さえ留置所の中で深い熟睡が得られるという|セラピーの休憩時間(546)

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私たちは、日ごろから意識的な隠し事もしますし、無意識の防衛もします。前者は健康的ですが、後者は病的なものに傾いていきます。どちらも必要に迫られて行う点では同じです。

さて、カウンセリングを受けに来た人は、カウンセラーと協力して自分の内部の分からない部分を探ることが、目的のはずだと思います。しかし、なかなか、そうはいかないようです。その目的のはずの人から、並々ならぬ強い防衛を感じると、何か、行ってはならないことを、行おうとしてしまっているのかと躊躇(ちゅうちょ)し、そのまま、そっとしておいた方がいいのかなあと思うことがあります。カウンセリングをお断りしたほうがいいのかなあ・・・と。

しかし、防衛が解け、無意識に隠していた本当のことがわかった時の清々(すがすが)しさは不思議なほどです。意識化され健康な広場に躍り出る感じがします。 そういえば殺人犯が、長い間、潜伏していて見つからず、ようやく捕まりほっとして、その晩、留置所の中で、それまで得られなかった深い熟睡が得られるということを聞いたことがあります。清々しさと熟睡と、似ています。とすれば人間は、やはり防衛や嘘は、本当は辛いはずです。思い直してカウンセリングを続けます。

 

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