375 息子と急接近で面白い

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メジロ(鳥)の食事

父は居なかった。母も本当には居なかった。母は病気だった。恐怖と不安の毎日を過ごした。母を守るので精いっぱいだった。不平は言えなかった。悲しさは押し殺した。その悲しさをベビーブレスで取り扱ってきた。自分の感情を取り戻すことができるようになってきた。自分を取り戻しつつある。

自分の息子は中学生、受験間近。反抗期の真っ盛り。自分にはできなかったこと。今はかわいくてしょうがない。余裕ができている。息子についついちょっかいを出してしまう。息子に「ふざけんな、キモ」とやられる。触れただけでも「暑い」と怒る。分かっていてもやってしまう。「しつこいのはダメよ」と奥さんに叱られる。

そんなある日、息子が、私の経営する店に顔を出した。びっくりした。初めてだ。自転車を50分こいででやって来たと言う。「来たいから来た」と言った。羨ましい。今までにはないことだった。店のみんなに息子を紹介した。目の前で、自分がやれなかった事(を息子がやっているの)が見れるのがいい。(自分も)やりたかったなと、分かるのが良いなと思う。父親としての自分が息子を許容できている。それが嬉しい。

私がベビーブレスをしていなかったら、私は昔のままで、彼は来なかっただろうし、来たにしても、追い返していたに違いない。息子と急接近で面白い。

 

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