175 あなたのもの2|桜の花が開くように
あなたのもの2
遠い昔、あなたの欲しかったものは手に入らなかった。生きるに必要な<愛情>が手に入らなかった。
「手に入らない」ことに重点があると、袋小路になる。どこまでも癇癪を起こす。補うため他からの愛情を求めて限りなく彷徨(さまよ)う。本当の愛情が手に入れば幸い。しかし、なかなか手に入らない。手に入らないことに怒る。あなたの側にその<愛情>は湧いてこない。そのことにも苛立つ。永遠に迷ったまま。
他方「欲しかった」のほうに重点があると、やがて、あなたは開く。「欲しかった」ことそのものはあなたのもの。求める心はあなたのもの。求め開いた心はあなたのもの。遠い昔、手に入らなかったことは、外側の事情であって、母親の側の事情であって、あなたの問題ではない。あなたは、そのとき開いていた。桜の花が開くように開いていた。愛情が二つのものの出会いにあると思うなら、そのとき、一方のあなたは開いていた。その恋しさはあなたのもの。その愛(いと)おしさはあなたのもの。その美しさはあなたのもの。
手に入らなかった不満は、世界を宇宙を吹き飛ばすほど大きなものだった。あなたのエネルギーだった。あなたは妥協しなかった。1歩1歩前進した。嘘をつかなかった。そうしてこの地点まで来た。実は、あなたのものだった。今度は、そのエネルギーは、世界を宇宙を包み込むほどの大きな歓喜になる。開いたあなたが、宇宙に広がる。
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