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家族に理解してもらえず針のむしろ|セラピーの現場から(577)

 

家族との間にトラブルが発生し、そのトラブルに困ってしまっている場合があります。その場合、カウンセラーを交えて家族全体で話をし、自分に何が起きているのかを理解してもらうのは大切なことのようです。家族に理解してもらうことで、針のむしろ状態から脱し、居心地が良くなり、症状が和らぐことが期待できるといえます。
症状が和らがなかったり、和らいでもしばらくして復活してしまったりする場合には、いよいよ自分の心の中を探ることを考えることをお勧めします。家族の理解を得ているので次のステップへ進みやすいと言えます。不安や恐怖を扱い、根本的なケアを目指すことになります。例えば、不安や恐怖の、そのカラクリが分かってしまえば、耐えられることになるでしょう。人間への理解も進むでしょう。不安や恐怖を扱うことができれば症状はより緩和することが期待できるでしょう。
緩和があっても十分ではない場合には、根本的なケアの徹底を考えることになります。不安や恐怖を扱うということがどんなことなのか感覚的には慣れてきているので、次のステップへ進みやすいでしょう。不安や恐怖から逃げてしまわないように、外側の工夫をすることをお勧めします。例えば時間の工面や身の回りの整頓です。その工夫をするうちに、知らないうちに心の決心がつくことがあります。

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446 自分が分かると人を分かる

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自分の心の傷がわかるようになると、人の心の傷がわかるようになる。自分の隠された気持ちがわかるようになると、人の隠された気持ちがわかるようになる。よくある現象。 自分の傷が分からないままでいると、同じ傷を持ってる人を嫌い、攻撃する。自分を攻撃したい、自分と同じ傷を憎んでしまう。自分の傷が分かると、そんな窮屈(きゅうくつ)な轍(わだち)から、抜け出すことができる。憎まなくていい。嫌わなくて済む。攻撃が影をひそめる。自分も同じだったと思う。別の道が可能になる。別の大地、別の景色が表われる。

 

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443 いろんな状況にいる

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心の傷や、その傷に向かうきっかけになる生きづらさに、気が付いているか、というところから私たち人間を眺めてみると、私たちはいろんな状況にいるように思われる。そして、ある状況に長く留まる場合もあるし、他の状況へ早く変化する場合もある。
一 心や内面、生きづらさにはあまり頓着(とんちゃく)せず、あるいは、ことさら見ないようにしている状況。人生はこんなもの。一見して楽天的に見えることもある。
二 生きづらさやトラブルには気が付いているが、原因は外側にあると感じるので、外側へ対処することをもっぱらとする状況。周囲の状況を換えたり、自己の技術を向上させたりすることで人生の突破口を図る。うまくいけば、心の傷が産み続けるエネルギーにより社会を変えたり富を蓄えたりできる。
三 生きづらさの原因が自分の心の傷にあると分かり、その傷に向かうが、実はその傷に対して自分は無力であると感じている状況。慰めに魅力を感じる。生きづらさに関して手ごろな因果関係を作り上げて安心を得ようとする罠(わな)に落ちることがある。
四 生きづらさの原因となっている心の傷に向かうことで、慰めや手ごろな安心ではなく、自分の心の傷を知ること自体に、癒しや魅力を感じる状況。傷のより深い本質を観る。

いろんな状況の人々がいる。一人の人が時と伴にいろんな状況にいる。

 

 

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349 そうすれば、どんなに心が楽になるだろう。その2

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子育てがうまくいかない。自分自身が良好な子育てとは縁がなかったことに気が付く。隠れていた母への恨みが出る。それなりに色々な改善が起きる。しかし恨んでも恨んでも足りない。母は分からない人。分かろうともしない人。大きな壁。私たちの突き当たる壁。さあ、壁の前で立ち往生している私たち自身は、十分に正直か。母の問題と自分の問題がすり替わっていないか。壁にひっかかっていれば、その先に行かなくて済むからではないか。十分に自分を観られているだろうか。心を透明にして内側を観る。

 

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338 大人の目と子供の目

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例えばある人が母親について葛藤している。幼少期に母親の愛情が十分ではなかったために苦しみ続けている。私よりもその人はかなり年少と仮定する。すると私は心の隅で思ってしまう。この人は母親からいつか自立することが必要だな、と。大人の目で見てしまう。ついつい社会や世間の目が入り込む。
他方、私よりもその人は年上、あるいは私と同じ年頃と仮定する。すると私は、その人の苦しみが自分の苦しみとほとんど同じだと感じる。ひしひしと共感する。その人と同じ子供の目で見る。
心の傷はいつも子供の傷。だから子供の目が役に立つ。それが治療になる。セラピーでは徹底して子供になる必要がある。治療が進み十分に癒されれば自然に大人の目になる。

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332 全体とポイントで統合へ

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グループカウンセリングの現場で、話がバラバラな時には統合をする努力をすることが大切。本人も、その場にいる人も。その過程で徐々に意識に統合が起き改善が生じるから。
数少ないいくつかの一見バラバラな話をすることがある。その短い時間に、そのいくつかの話を選んでしたのは、その本人であるから、それなりの意味があると思われる。その隠れた意味を探るのが重要。見えない糸でつながっている、その糸を見つけようとすることが重要。そのためには全体を見る必要がある。
例1
ある人は3つのバラバラの話をした。職場で同僚と口喧嘩をしたが、いつになくやり返すことができた。自分もそろそろ結婚をしたいが自信がない。自分がリーダーである職場の売り上げを伸ばさなければならない。(後半の2つは珍しく積極的な雰囲気だった。)3つの話には表面的にはつながりがない。しかし全体をまとめてみると、実は、同僚にやり返すことができたように、自分がより積極的になることができれば、結婚もでき、売り上げも伸ばすことができるのではなかろうか。それができていない自分がじれったい。あるいは、できそうな自分がうれしい。これが隠れている意味、隠れている糸なのかもしれない。
たくさんのバラバラと思われる話をすることもある。真の感情は乏しい。たくさんすぎて全体が見えにくい。隠れた糸が複雑で、見つけにくい。そういうこともある。多弁で(極端な無口よりも助かるが・・)、話がまとまらない、順序だてて話ができない。整理して話ができない。でも本当に言いたい事はそんなにたくさんはない。多分1つのはず。ポイントは1つ。そのことに意識を向ける。そうすれば感情とともに表現できる。その感情が重要。感情伴うその中心的なポイントとともに、周りがまとまっていく。全体がまとまる。統合へ向かう。
例2
ある人は、職場の話、家庭の話、仲間の話、親子の話をする。話が広がりすぎて全体は見えない。その中で職場の話のときに感情がやや見られた。職場の部下に(その人の)母親をおもわせる女性がいた。そこで、そのことを中心に話をしてもらう。はっきりした感情が見られるようになる。やがて全体を見通せる一本の糸が見え隠れし始める。そうして全体がまとまる兆しが表れる。

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317 感じる事を表現していきたい

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私は言葉で表現するのが苦手。人のことは良く感じることができ良くわかる。自分のことも理解しているつもり。感覚はいいと思う。でも、どちらも、うまく言葉にできない。表現できない。表現しないで、その代わりに我慢して頑張るのが、私のクセ。私の生き方。祖母も母もそう。何か重要なことがあっても、表現しないことで、ない事にしちゃってる気がする。ない事にしてきた。
何か人とのトラブルがあると「無視」してしまう。交流を断つ。トラブルの陰にある何か重要なことを、本当は、相手に伝えなければならない。でもできない。表現できない。言葉にならない。
自分自身のことも同じ。言葉にならない。表現できない。だからグループカウンセリングは苦手。伝えたい何か重要なことがあったはずなのに、自分の話す番になると、頭が真っ白になり、言葉が出ない。まるで「無視」と同じ。
「無視」で重要なことがなくなったわけではない。「あった」ことを知っているからこそ「無視」してきたのだろう。「ある」ことを今も知っているからこそ今も「無視」が起きるのだろう。
「無視」せずに表現できたとすると何が起きるのだろうか。ぼんやり想像するに、それは「死」にかかわることかもしれない。
私は「人間になりたい」と思う。それがベビーブレスの動機。私の中に隠された重要なことが「ある」ことを知っていたからこそ。なかったら「人間になりたい」と言わないと思う。
感じる事を表現していきたい。表現することで、周りの人との関係が作れる。繋がれる。そうして、生きていきたい。

 

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283 私の怒りの正体

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「生きたい」というのが私の怒りの正体だった。怒りに満ちながら“生きたい”と叫んだ。でも、なんで生きたいという事にこれ程までに怒りがあるのか。払っても払ってもやってくる死があった。「死にたくない!!私は生きたいんだ!!」

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252 仲間との話

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自分を苦しめる心理的な歪みは、心の傷を隠すために、幼いころから苦しみ続けた結果。セッション仲間と、その傷と歪みの因果について、話をする。お互い自分の話をする。仲間との類似もわかる。自分だけじゃないんだ。反対に違いもわかる。視野が広がる。その話から因果をより鮮明に意識させられる。意識化が進む。意識せずに生活していたころに比べ、毎日が充実する。うれしい。

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233 薄皮の人格2

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私たちは、社会で「よい」とされていることを取り込んで、薄皮の人格を形成し、自分自身の主人公でいられなくて、苦しむ。なぜだろう。中心部分に届かないのはなぜだろう。中心部分には、見たくない何かが居座っている。そのことを感覚的につかむ人は、進みが早い。

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227 そのときの黒目 3

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グループカウンセリングで、なかなか突破口が開かない人が話をする。今回も一進一退かなあと思う。ところが突然、話がポイントを突く。聞いているこちらの鳥肌が立つ。思わず、その人の顔をじっと見る。普通に話しているのに、それでも表情が違う。見たこともないような大きな黒目になっている。

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214 子供からの批判

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私たち親は生活費を稼ぐために、自分自身に誠実でなかったかもしれない。自分の人間性を裏切ったのかもしれない。その裏切りは子供に影響する。子供はじっと見ている。そのことで子供から批判を受けることがある。その批判は不登校や閉じこもりかもしれない。私たちはそのことに気がつかなければならない。

 

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「193 観ている自分」と「しらけ」

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「観ている自分」は「しらけ」とは反対のこと

ベビーブレスなどで、自分が再体験し味わっている感情、記憶、苦痛を観ている自分がいます。これは、自らすすんで再体験しつつ、しかも観ることができる力があることを意味します。この力により、自己治癒がおきます。しらけとは違います。しらけは、再体験し味わおうとすることを、邪魔し、引き留めようとする力です。観ないでいようとするための、反対方向の力です。観ることができているときには、しらけは来ないので、自分でわかります。

しらけないようにするには、自分のコントロールを外すことです。コントロールを外すには、表現手段の全てを動員することをお勧めします。コントロールが外れる瞬間は怖い感じがするかもしれませんが、大丈夫。開放される快感を味わうのが普通です。それも慣れてしまいます。コントロールが外れ、強い感情が出ているときでも、そのこと自体を観ている自分がいます。

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170 自分では自然に避けてしまう

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カウンセリングやセラピーを受けるというのはどういうことなのだろうか(その2)。

精神分析の本を読んだりいろいろな書物を読んで、自分を点検し、よくなっていくこともある。しかし、カウンセリングやセラピーを受けるという事は、そういう事とは大きく違う要素がある。自分が「避けよう」とする事を中心に見てもらうことになる。核心部分に抵抗し、それは「関係ない」「あまり関係ない」「それはない」と思うことを中心に分析してもらうことになる。抵抗分析。これは自分ではできない。自分では自然に避けてしまう。そこが大きく違う。

 

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168 1人バーベキューとスマホ依存症

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1人でバーベキューするための用品が売れているそうだ。スマホ依存症も増えているそうだ。他人との会話がますます少なくなっている。カウンセリングの本質は他人との会話。他人の目を通して自分を見ることができる。発見がある。弱点がわかる。触って欲しくない所があることがわかる。その所と親しくなる。自分が嫌いでなくなる。そして成長する。

 

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167 本音で

友達と本音で話すことに躊躇する時がある。相手を傷つけまいとして当たり障りのないことを話す。相手を傷つけないので、そこそこに楽しい。

他方、本音を言っても構わない、本音を言われても構わない友達がいる。本当の友達。安心する友達。誰でも本当の友達の方がいい。

ところが自分と本音で付き合うのは難しい。まず、自分の本音が分からなければならない。相手への本音は分かるが、自分への本音は分かりにくい。

みんな自分の本音で生きていると思っている。実は、とても難しい。

 

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144 怒りとともに誕生し宇宙も壊し死す怒り3/4その7

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母や自分の正体が知りたい3/4その7
<怒りの究極=自傷:生死を見る>
怒りの為の自傷行為。怒りを抑える為でもあったが、怒りの究極のような生死を見る為に必要な行為だった。諦めの感じで死を見る為に自傷し、血を見ると生きたい願望と、生きている実感で安心する為の自傷。後々、自傷した所が痛いのも傷を見るのも気持ち良かった。(自分の場合)カッターや、カミソリでは自傷しない。スーってだけで終わって物足らないからだ。そして、本気で死ぬ為の行為ではないからだ。刃物ではないケド、先の尖ったもの(例えば画鋲や、安全ピン、ハサミ」で何度も何度も同じ場所を行ったり来たりして無になったつもりで自傷する。傷は私自身の鏡のような存在だったのかもしれない。
<宇宙も壊す・怒りとともに誕生し死す・殺人鬼・母も娘も自分自身も殺す・生と死で人を脅す>
そして、この怒りの塊は爆発寸前の星のようにパンパンに膨れ上がり、地球も全宇宙も何もかもぶっ壊す程の怒りの大爆発を起こすのだろう。私の生きる糧なんだ。
この怒りと共に私は誕生したんだから。
この怒りと共に私は死ななければいけないのか・・・。

私の正体は、怒りの細胞で出来た、母も娘も私自身を平気で殺せる殺人鬼?。私の言う事を聞かないと、お前の何もかもを、ぶっ壊すよ?殺すよ?と生と死をチラつかせて平気で脅して人を子供を従わせる奴?しっくりくる・・・。

 

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116 甘える:あたたかい

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私は母親に甘えることができなかった。物心ついた時から、駄々をこねたり、わがままを言ったり、泣き言をいうことができなかった。ずっと肩肘を張って生きてきた。弱音を吐いたらいけないと思っていた。
思えば、頼りなくて、いつも不安を抱えていて、劣等感の塊のような母だった。兄が問題を起こすようになった。余計に私は良い子でいるしかなかった。私まで困らせるわけにはいかなかった。小学生の時から母親の愚痴を聞くことが私の役割になった。
山中湖で寸劇(セッション)をした。駄々をこねて、わがままを言った。ひどいことを言っても受け入れてほしいとお願いした。気持ちが良かった。良い子から解放されたようで、涙がとまらなかった。
それ以降、高校生の娘に甘えられるようになった。「もう疲れちゃった!」「もう無理」と言って娘に抱きつく。くっつきに行く。娘は無言で優しく撫でてくれる。すっかり調子にのって、くっつきにいくのが日課になった。<またか>と娘は思いながらも優しく受け入れてくれる。あたたかい。

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91 隠れた正気、本当の人格

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なかなかうまくいかないケースがある。ケースによって症状はいろいろである。症状に振り回されてはいけない。共通するのは、幼少期の記憶がほとんど思い出せないことである。そして思い出せないこと、そのことさえ隠されている。思い出すことを促しても、スルリするりと他のことに話題をすり替えられてしまう。
しかし、実はそのことこそが、その人の隠れた正気である。隠れた本当の人格である。絶対に思い出したくないことが、何であるかをよーーくわかっている。思い出したくない「そのこと」を微塵もあらわにしないように、神業的に巧妙に隠すことができる。全体を見渡すように理解しないとできない技である。その正気の人こそ、複数のバラバラの人格を統合できる能力を持った、鍵となる人格である。

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90 勝負

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心の不具合が大きくて家族との間にトラブルが発生し、そのトラブルに困っている場合には、カウンセラーを交えて家族全体で話をし、自分に何が起きているのかを理解してもらうのは大切なこと。理解してもらうことで、針のむしろ状態から脱し、居心地が良くなり、症状が和らぐことが期待できる。
症状が和らがなかったり、和らいでもしばらくして復活してしまったりする場合には、いよいよ自分の心の中を探る。家族の理解を得ているので次のステップへ進みやすい。不安や恐怖を扱い、根本的なケアを目指す。得体の知れない不安や恐怖には耐えられないが、そのカラクリが分かってしまえば、耐えられる。人間への理解も進む。不安や恐怖を扱うことができれば症状はより緩和することが期待できる。
緩和があっても十分ではない場合には、根本的なケアの徹底を考える。不安や恐怖を扱うということがどんなことなのか感覚的には慣れてきているので、次のステップへ進みやすい。不安や恐怖から逃げてしまわないように自分の退路を立つ。そのための外側の準備をする。外側の工夫をする。自分でする。内側ではどうしても逃げてしまうということがあっても、外側の工夫はできる。その工夫をするうちに、知らないうちに心の決心がつくことがある。いよいよ人生の勝負である。

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81 おちんちんべー

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おちんちんべー:孫の話その3(反抗)
私には血縁も法律上の縁もない気持ちの上の孫娘がいる。名前をなーちゃんと言う。私といるときは天真爛漫である。子供らしさの塊(かたまり)である。しかし、生い立ちを背景にして、強烈な否定を持っている。嫌なことには全く妥協しない。ある時、なーちゃんをコメダ珈琲に初めて連れて行った。彼女は公の場に慣れておらず自分の部屋の中と同じように大はしゃぎした。私は連れてきた事をコウカイしたが、シカタナク、社会性を教えようとして、彼女を抱っこし、店内を一巡した。「ほらこのお兄ちゃんは一人静かに勉強してるんだよ」「この人たちは仲良く見つめあって時間を過ごしたいんだよ」「このおじさんは静かに新聞を読みたいんだよ」などといいながら。元の席に戻って彼女を降ろした。彼女はしばらく柄にもなく考え込んでいるように見えた。一瞬おや?まさか本当に納得したのではあるまいに?と私。やがて彼女は自分のスカートを持ち上げ大声で「おちんちんべー」と言った(彼女はもちろん女である、念のため)。この見事な反抗に、私は心から大笑いした。こんなふうに私もまっすぐに反抗して見たかったとつくづく思ったものだった。もっとも、できなかったおかげでブレスを始め色々なセラピーを経験させていただいた。

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67 チャンス

元プロ野球選手の覚せい剤事件の報道が続いていてガッカリしたり考えさせられます。
彼は懸命に築いてきたすべてのものを失うのかもしれません。
私たちの身の周りでも同じような事は起きます。努力して積み上げてきたものがガラガラと音を立てて崩れてしまう事が。
絶望し自分が完全に無力であることを思い知り、恐怖におののくしかありません。
しかし心に関して言えば、それからが勝負だと敢えて言いたいです。まさに千載一遇のチャンスであると。

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57 大選手であっても心の問題には対応しきれなかった

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大選手であっても心の問題には対応しきれなかった。

報道によると元プロ野球の大選手が覚醒剤で失敗した。大選手であれば、厳しいトレーニングに耐え強靭な精神力も持ち合わせているはずである。優れた業績を上げ、多くのお金も蓄えたはずである。親身に助言してくれる親友や先輩もいた。しかし心の問題には、それらのものは十分ではなかった。対応しきれなかった。心の内の闇へ向かう力と、外側へ向かう力はおそらく別物なのだろう。
私たちもこれを他山の石として学ばねばならない。一生懸命働き家庭を築き、職場でも役目を立派に果たしてきたはずなのに、家庭が崩壊し子供が言うことを聞かない。よくあること。これも同じように、社会的に頑張る力も、心の闇には無力なためである。これを肝に銘じなければならない。

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39 人生の踊り場

寂しい

寂しい

大きな気づきがあり大きな改善があると、それからしばらく停滞することがあるんですね。

まるで階段の「踊り場」のようです。上も下もじっくり見える時でジッとします。

何かブレーキがかかる。人によっては後退することもある。でも、それは当たり前のことでもあるんですね。

気付きを「消化する時間」とか、「行きつ戻りつ」とかいう現象が起きてくるからです。

隠れていたものは、辛いこと、悲しいことで半端でないのです。

それに気づくのは大仕事なんだから…。

じっくり取り組む必要がある。自分の人生がどんな景色か自覚しながらゆっくり観る必要がある。

人はそのようにして進んでいくのですね。優しいですね。

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29 泣くことができる

希望

希望

ある女性がセッションを受けて思い出した。自分は泣きたかったのだなのに、思いも言葉も押し殺して押さえ込んだ。自分の気持ちを受け入れてもらえることは不可能であった。ならば、せめて大声で泣きたかった。

今、心から泣けることの喜びを知った。このようには泣けなかった。このように人が泣けるとは思わなかった。初めて知った。

それから彼女は思うようになった。意識の底に押しられていた記憶が蘇るに連れて、これからも絶望が波のようにおしよせてくる。それでも、私には泣くことができる。自分が自分の味方をしてやる事ができる。今までにはなかったこと。

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27 足りなかったものを知る

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ユリの種  あっという間にユリだらけ

足りなかったものを知る

愛されなかったと実感することは、素晴らしい。足りなかったものが、わかること。愛を実感すること。愛というものを知ること。

 

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23 果実

過去の記憶を扱うことの重要さは、扱ったその結果どのようにいいことがあったのかという果実を説明しないと分かってもらえない。食べるものが美味しくなった、音楽が心にしみるようになった、体が敏感になた、・・・。しかしいくら果実を説明しても、本当に得られる内面の実態は伝えることができない。伝えられる果実は表面的なものに過ぎない。本当に得られたことは経験した者にしかわからない。そこが何とも、何とも難しい。
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13 症状と引き換え

命に関わるほど辛い記憶を押し込めるために症状がある。症状を取り去る事はその記憶が蘇ることを意味する。とても辛いこと。
それでも価値がある。それでも人々はセッションに臨む。辛さとともに症状が取れる時、人は大泣きする。身も世もないほどに号泣する。人間性を取り戻し、すべてが変わる。見る風景が絶句するほどに変わる。その人の内面が変わった。山の上から遠く街を見下ろすように、心の中で、いろいろのことが眺められるようになる。それまで隠れていた辛い記憶、隠すために必要だった症状、その症状によって傷ついていた自分自身、傷つけていた周囲の人、・・・。味わったことがないようなすがすがしさの中で、その人の肉体が健康になり始める。

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7 人は忘れる、あまりにも辛いことだから

<人は忘れる、あまりにも辛いことだから>

解ることの清々しさ

解ることの清々しさ

人には忘れるという作用がある。しかし、思い出そうとしても思い出せない事がたくさんあると生活に困ることもある。実は、病気(障害)かもしれない。その場合には、幼い時に対応できないほど辛いこと(例:虐待)があり、忘れるという作用を強めることで対処する癖を、身に付けてきたのかもしれない。大人になっても、何かまずいことがあると、すぐに忘れてしまう。忘れたことに気がつかない。職場でも迷惑をかける。「誰がそんなヘマをしたんだろう、俺じゃない」

さらに、辛い出来事が大きすぎて、忘れたくても忘れられず、単に忘れるという作用は役に立たないことがある。その時には、一人の人間でありながら、その出来事に別の人格を割り当てて、本来の人格との間では連絡が取れないようにすることで対応する。この対応を自分で認識できることはない。そうすることで、辛くても忘れられない出来事は、その別の人格Bが担当してくれるので、本来の人格Aが、思い出す必要はない。人格Aの状態の人に、人格B担当の出来事をたずねても、雲をつかむような戸惑った表情を浮かべるだけ。鉄壁の忘却である。この忘却の方法がさらに強化されると、複数の辛い出来事ごとに、それぞれ人格を割り当て、人格ABCD・・・が一人の人間の中に存在する。

グループカウンセリングなどに参加していると、前者は珍しいことではなく、割に多く見られる作用のように思われる。後者は、はっきり現れる例は少ないようだが、その人の心の深いところに入っていくと、これもまた、それほど珍しくないのではなかろうかと感じる。前者のことを解離性健忘といい、後者のことを解離性同一性障害(多重人格)という。

 

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