大きな壁を突破して絶好調の毎日|絶望を手に入れたとき「私、解った!」|セラピーの現場から(695)

<W>
今日はYさんのインタビューをしたいと思います。
<H>
Yさんは大きな壁を突破して、絶好調の毎日を過ごしています。
<Y>
(笑)
<H>
ご自分でも、今まで経験した自分史のまとめを書き始めているということです。しかし、絶好調のせいで、新しい仕事も始めたということもあり、日常もいろいろ忙しいようで、自分史の完成は時間がかかるかもしれません。とりあえず、皆さんにご報告したいので、今日、インタビューさせていただきます。
<Y>
毎日が気力に満ちて充実していて、夜はコテッと寝てしまうんです。
<W>
(笑)
<H>
ベビーブレスを始めた頃のあなたは、全くやる気がなかったですね。
<Y>
最初のベビーブレスは、高校生の頃です。そのころ、朝起きる事が出来ず学校も遅刻するようになり、夜になったらバイトに行く…また朝が起きられないの繰り返しの私にうんざりしてました。母親に勧められて、嫌々ベビーブレスをしました。「やりゃ良いんでしょ、あなたが満足するんでしょ」とやった。呼吸もせずにただ寝ていたんです。
<W>
始めたきっかけは子育てがうまくいかないということでしたね。
<Y>
子育てでオッパイが出すぎたということもあり、オッパイを上手く吸ってくれない娘のせい‼︎とイライラして、4階から子供を放り投げるイメージが出ていました。それを思いとどまったのは私の愛情だ、と自分に言っていました。子供の大事な成長期にネグレクトが続いたことも、思いとどまった愛情の結果だったんです。
<H>
ベビーブレスなどのセッションを続けて「絶対嫌」というのが手がかりでした。重要なところで口癖のように「絶対嫌」と言っていました。何が絶対嫌なのかはっきりしないところがありましたね。
<Y>
心の傷の奥底を「絶対嫌」と言っていた。今思えば絶望だった。心の谷底へ通じる淵。とてつもなく怖かった。愛情や殺意がバラバラに存在していた。そのことが話題になっても、せっかくバラバラにしたのに何故一つにしないとダメなのと、いう感じで、ピンとこなかった。
<W>
なるほど。
<Y>
バラバラになっていることこそが、自分の存在意義の感じなんです。うまくは言えないけれど・・。いろいろの心痛やトラブルを、バラバラになったそれぞれのせいにできる。ある心痛は愛情のせい。あるトラブルは殺意のせい。傷の奥底に絶望があってバラバラにした。愛情や殺意は、本当は自分の中にあって、自分という一つのものなのだけれども、バラバラにしておくことで、全部周りのせいにできる。この私の愛情があってそうなったの!私は悪くない。私に向けられた(母からの)殺意に対して、殺意でやり返して生き抜くことが私のすべてだった。怒りでやり返すことが自分の存在意義だったんです。
<H>
激しい怒り(殺意)がありました。絶望を怒りで追い払うというか・・・。
<Y>
ところが、絶望を手に入れたら怖くない。絶望を手に入れたとき「私、解った!」と叫んだ。何度も叫んだ。その感覚を説明するのは難しい。これこそが本当の私の存在。生きていても存在がある。死んで体が無くなっても私の存在がある。
<W>
バラバラのものが一つになることが、谷底淵の絶望だったんですね。
<H>
Yさんの描いた絵はそう言っているようにみえますが・・。
<Y>
そこのところは未だによく言葉にできないんです。「解った!」という感覚ははっきりしていますが、感覚のままなんです。
<H>
「解っ」てみると、生きることも死ぬことも私だ、という感覚なんですね。
<W>
言葉による説明を越えていますね。絶望が嫌だったのでバラバラにした。絶望を手に入れたから怖くない。そういうことになりますね。
<H>
今のYさんは以前にくらべ堂々とした美人で別人のようという人もいます。美人の度合いがますますパワフルになって、そばにいると、こちらも元気になります。
ご自分で意識するのは難しいかもしれませんが、どう変わったか、教えてください。
<Y>
私は、死や病気に対して人並み以上の恐怖があったんですが、最近の乳がんの検診でビクビクしない自分がいました。それまででは、あり得ない感じです。今までだったらパニックになっていました。持病の足爪の治療も怖くなくてできた。
仕事も新しく二倍にしました。やりたいんです。新しい仕事の指導を受ける時も「緊張していないね」と言われました。古い仕事の仕事場でも、自分は楽になっている、と感じています。そのせいか、同僚に「やっと心が開いたのね」と言われてしまいました。
<W>
子供さんへの気持ちはどうですか。
<Y>
子供を憎たらしいと感じるのは消えてきました。でも全て消えたというのではなく、突発的に子供へ怒りを感じることもあります。そのときも「私の殺意だ」と分かる。認識できるので楽です。今までと違います。そのため自分にも子供にも隠さなくて良い状況になっています。今までは子供への殺意を隠していたので後悔したり、子供の事を思うと切なくなり、辛かったです。

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親に感謝しろ!宗教との対比|戒律がないとだめ?|セラピーの現場から(694)

宗教との対比
「H」
私達のベビーブレスでは、フォーカスする部分が、主に母子関係が中心になりますね。それも愛憎のアンビバレントに重点がいきます。
「W」
そのことについて・・。
母親へのアンビバレントに特化されると、何か定められた方針があって、それに沿って活動しているようで・・、予め定められていることに対して批判も生まれるかもしれません。
「H」
型に嵌めると・・?。しかし、これは何か方針というよりも、長い間にベビーブレスで人の心の奥を探っていった結果です。何十年も探ってきた結果です。その自然な事実として、トラブルの中心にはそのような部分が存在しており、その中でも重点はここという、当然の流れであったということですからね。
「W」
それに、人のこころへ精神分析的な探求をすることとも関係します。
「H」
関係しますね。ベビーブレスを利用して、自分で自分の心を科学し、自己分析して、一体どうなっているか、と。どうなっているかを自分で理解し納得できれば、洞察が起きてトラブルが自然と改善する。これ以上に根本的なセラピーはないのでは・・・。
「W」
その通りですが、批判としては他にも、大恩のある母親への憎悪を正面から扱うことなどです。「母を憎悪するとはけしからん!」と。
「H」
批判は避けたいので、あらかじめ話しておきたいということですね。
「W」
そうです。
宗教などとの違い、どうあるべきかではない。どうなっているか、ということです。「どうあるべきか」は人間性の抑圧につながり、「どうなっているか」は人間性の理解、解放につながります。
「H」
まったく。
「W」
例えばいろいろの宗教は「親に感謝しろ」という。
「H」
宗教にはいろいろな戒律があります。それは、たくさんの戒律がないとそもそも歯止めがきかないのだろうなと思ってしまう。必要でなければ存在しない戒律です。
「W」
そうです。人々を抑え込みにかかります。戒律がないと、まるで宗教が成立しないかのようです。
それらの宗教は残れたものだけが残っている。優れていてもつぶれていったものも山ほどあると思います。生き残れた事情として、人々に支持されたということもあるのだろうけれども、それよりも、治世する側としての国に認められたということがある。国が認めるということは倫理や道徳、治世しやすさと折り合いをつけた宗教だけが残っているということです。裸の宗教はつぶれてきたはず。原始仏教や原始キリスト教は、国との整合性がないので、今は生き残っていない。ブッダやキリストは生きていれば殺されます。
「H」
生き残っている宗教は人々や国に支持されたということですが、表面的にはそうでも、本当に支持されたのでしょうか。生き残った宗教が本当に人々に役に立つのならば、今の世の中の心のトラブルは、いったいなぜ起きているのでしょうか。恐ろしいようなトラブルが山ほど続発しています。

「W」

そのことを言いたかったのです。

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ほんとうは何を捨てたいの?|あなたはどちら派?断捨離の賛成派と反対派|セラピーの昼休み(693)

「W」
断捨離ブームが起きて久しいですが、変化が起きていますね。ネットを見ると断捨離の賛成派と反対派がいっぱい出てきました。
「H」
始めにゴミ屋敷や片付けられない人々がいて、それから、断捨離ブームが起き、物を捨ててすっきりすることに共感する人が大勢出て、ブームが盛り上がりました。
「W」
それが行き過ぎたのか、断捨離依存症とか過度のミニマリズムなどと、反対の意見が言われるようになって来ています。
「H」
そうなんですね。
「W」
賛成派の主な主張は、「もったいない」という気持ちは執着心の表れで、断捨離することですっきり整理整頓ができ、決断力もつくようになる、などということでいいと思います。
反対派の主な主張は、過剰な断捨離やミニマリズムの根底には「怒り」や「不満・不安」があり、それらを、物を捨て去るという形で解消しようとする。捨てる快感にのめり込み、必要なものを捨ててしまうなどの不都合も起きてしまう、などということでいいと思います。
「H」
あなたは、どちら派ですか?。
「W」
溜め込み派です。私の家はリフォームしてまだ1年ちょっとなので、見た目は超すっきりしていますが、実は捨てられない私物が、人目に付かないところに溜め込まれています。あなたは?
「H」
断捨離あこがれ派です。捨てられてすっきりしたらいいなあと思うのですが、なかなかそうはいきません。
「W」
興味があるのは、ブームを起こした心理ですね。
何に対しての「執着」なのか?何を「整理」できないのか?何が「決断」できないのか?何に「怒り不満不安」があるのか?
「H」
そうですね。「物」は表面的なことですからね。
「W」
同じことが精神病理学の世界でも、はっきりしない。
[H]
どういうことですか?
「W」
精神病理学では、不安や恐怖という言葉が、重要な場面では必ず出てくるけれども、「何に」「何が」不安なのか恐怖なのかは、語られない。断捨離の世界と同じように、語られない。
「H」
ベビーブレスでははっきりするのですけれど・・・。
「W」
宇宙物理では、宇宙の誕生さえ解明されている状況なのに、精神病理学の世界、人間心理の世界は寂しい限りです。
「H」
ベビーブレスやカウンセリングでは、無意識を何とか意識化し洞察が起き言語化することで、改善が起きます。それが目的です。断捨離では意識化はなされていなくても、「捨てる」という行動化で、すっきりするのだと思います。
「W」
すっきりですね。快感が得られるのですから。
「H」
すっきりです。
「W」
しかし、意識化がついてこなくては、ただの行動化と同じになってしまいます。
「H」
先ほどの「何に」「何が」の部分は、分からないままですね。
「W」
そう。憎悪や暴力も快感はあるわけですから。
「H」
でも、憎悪や暴力にくらべれば、物を捨てるのは、穏やかで平和主義的ですね。
「W」
くらべれば、ね。
それも、必要なものを捨ててしまうところへ行けば、限りなく近づいてしまうでしょう。

「H」
だから、あこがれ派にとどまってしまうのかもね。

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どうにもならない母親|自分が切り替わる瞬間|セラピーの現場から(692)

どうにもならない母親|自分が切り替わる瞬間4パターン
「W」
今日は、どうにもならない母親に立ち往生していた人が、あるとき切り替わる瞬間があり、突破口へ向かうという話をしたいです。
「H」
外向きから内向きへ、ですね。
「W」
それはそうですが、そう簡単に言っていただくと、なにやら企業の研修会のスローガンみたいで・・・。
「H」
これは失礼。
その切り替わる瞬間は、こちらから見ていると劇的な瞬間とも言えますが、本人は只々起きてしまうことで意識がないようにも見えたりします。
「W」
そこを意識化できれば・・、言語化できればと、思います。
ベビーブレスを進んでいくと、例えば、次のような経過をたどることが多いですね。始め、出なかった感情を出せるようになって、その感情の中には激しい怒りがあることに気が付いて、怒りの元になる心の傷があることが分かり、その傷が母親から来ているがはっきりしてくる。同時に、母親もまた、その母親(祖母)から傷を受けていることを理解するようになる。
「H」
はい。そのあたりまでは、順調な回復とともに進むことが多いように思われます。
「W」
それでも納得できなくて、どうにもならない母親をなんとか変えようとし、エネルギーは外側へ外側へと向き、それが叶わない怒り悲しみ恐怖にとらわれる。
「H」
怒り悲しみ恐怖に絡め取られて身動きができず苦戦する人が多いですね。心理的なトラブルの本質的な部分です。
「W」
本質的であるから辛さも辛い・・。
「H」
逃げる人もいる。
「W」
こう着状態、立ち往生。
「H」
逃げずにスーと通って洞察が起きる人もいるのですけれどね。逃げるか逃げないか・・。と言うより、あの違いは何でしょうね。
「W」
まったく。分岐点ですね。
それまでは、母親が変わらないという怒り悲しみ恐怖のど真ん中に居た人が、そうではなくて、母親をなんとかしようとする自分のエネルギーそのものに気持ちが向く事がある。切り替えが起きる。そのエネルギーが自分そのものである。傷を負ってどうしようもなくなってしまった母親は、関係がなくなる。
「H」
本当にね。
「W」
怒りのようなエネルギーが出ているという状況は、こちらから見ていて、この2つは非常に似ている。が、切り替えが起きる時、何かが大きく変わる。180度異なることになる。
「H」
その切り替わる瞬間は、人によっていろいろあるように思えます。
「W」
いくつかパターンを上げます。
パターン1
自分に愛情くれない憎たらしい母親が、傷を負った1人の悲しい女性と見えた瞬間、それが起きることがある。
「H」
母親も自分と同じだ、とね。
「W」
パターン2
自分の母親が、仮に、傷を持たず健康な人であったならば、自分は愛されたであろう、その愛された自分はどのようなエネルギーを持つか想像するときに、それが起きることがある。
「H」
起きた人は、体が熱くなるようなエネルギーを感じますね。
「W」
パターン3
どうにもならない母親の事をどうにかしようとして悩み続け苦しんだあげく、「あーめんどくせ」となって、それが起きる瞬間がある。
「H」
子供の側からの突き離しですね。「あーめんどくせ」は個人の例ですけど・・。
「W」
パターン4
怒り悲しみ恐怖にとらわれている自分の、その「恐怖」の真っただ中へ入れたとき、それが起きることがある。
「H」
一番逃げたかったところへ入るという・・。究極の切り替えといっていいかも。
「W」
4つもパターンを挙げました。
言葉を変えると親離れの瞬間とも言えます。「親離れをしなければならない」「私(自分)を受け入れなければならない」と、そういうふうにも言えるかもしれない。しかしそれは全く役に立たないですね。何々「せねばならない」は役に立たない。何かを「理解する」「何かが理解される」。その瞬間に何かが変わる。理解が洞察ですね。
「H」
その理解がなされるために必要なものがあります。怒り悲しみ恐怖に苦戦する体験です。その体験を避けたら、結局は逃げになり、理解も洞察もないでしょうね。

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じれったい|ガッカリ|セラピーの現場から(691)

「W」
今日は少し愚痴らせてもらいましょう。
「H」
賛成。たまには愚痴くらい言わせてもらわないと、やってけない。
「W」
セッションがうまくいって、その人が弾けたりすると、こちらまで元気になります。反対に・・・。
「H」
せっかくいいところまで行って、結局、後退してしまうようなことがあると、がっかりしてしまいますね。
「W」
ほんとにガックリきます。まるで自分の子供に裏切られたような・・・。セッションも交互の気持ちの流れがありますから。こちらの気持ちも大きく影響を受ける。
「H」
こちらも誠心誠意ですからね。人間ですからね。落ち込みますね。
「W」
つくづく思います。自分の心の傷を見るのは難しい。すぐに防衛が働いてしまう。知らないうちに、その傷を見ずに何とか生きていく道を探してしまう。
「H」
でもそれでは解決や癒しはやってこない。今までと変わらない。
「W」
そうですねえ・・・。全く。
「H」
リードする方としてはついついじれったくなってしまう。
「W」
しかし、当事者の立場になってみれば、もっともなことであり、丁寧に扱いわなければならない。
「H」
重々わかってます。
「W」
止まって立ち止まって待っているということが大切。そこから退かず、無理して進まず、でも目をそらさずに待っている。
「H」
分かりきるほどわかっています。
「W」
本当に傷を見る直前になると、ついつい、いつもの癖が出てしまう。口実を作って逃げてしまう。強がってしまう。いつもの防衛が出てしまう。馴染みのあるその人の防衛。そうではなく、ある意味弱くなってしまわなければならない。負けてしまわっなければならない。そのことがとても難しい。語弊がある。説明しにくいです。
「H」
私も説明はできません。言葉は出ませんが、じれったい気持ちが多分、顔に出ると思います。
「W」
私だって、ただただガッカリします。
「H」
そのことに関して、例えば初心者から「弱くなって傷を見るとどうしていいのか。」というような質問を受けることがあります。
「W」
本当のこと(傷)を受け入れると本当の強さが出てくる。本当のエネルギーが出てくる。湧いてくる。嘘をついていたのではそうはならない。やってみないとわからない。
弱くなるには勇気がいる。大きな勇気がいる。強くなることに勇気がいるわけではない。全く逆です。
「H」
私も「やれば分かる」といいます。
「W」
後退するときに使われる防衛は人それぞれですね。
「H」
仕事に逃げる。
「W」
これは良くありますね。
「H」
人への怒りを出す。
「W」
エネルギーは気持ちいいですから。
「H」
ニコニコしていい人をやる。
「W」
反対のもので覆うわけですね。
「H」
頭が真っ白という人も結構います。
「W」
正直ですね。

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