私の中にいる「母」が脆(もろ)くてさわれない|だから気を使って来たんだなあ||セラピーの現場から(565)

子供が閉じこもりから回復する兆しが出て、ひと段落した感じがある。子供の閉じこもりは、母である自分が影響していた。特に自分の中の恐怖が元になっていた。この恐怖は出生の時にもらった死の恐怖だと思う。そのようにして、私のセラピーのテーマは、子供から、母になった。母は年取って歩けなくなって来ている。瞑想で母に触れると母は砂のように崩れていく。私も一緒に崩れていくように思う。もう瞑想しまいと思うくらい。母は何年生きられるか、客観的な母を見て具合の悪い母を心配しているのもあるが、そうではなく私の中にいる「母」が脆(もろ)くてさわれない。あんな母だったから、気を使って来たんだなあ。

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「こんなものじゃない」「まだ半分くらい」|信頼すべきは自分の感覚|セラピーの休憩時間(564)

 

ベビーブレスを行う中で、信頼すべきは、自分の感覚と言えそうです。自分で解ることが、何よりも大切だと思われます。感覚的に解って自分のエネルギーが少しでも湧けば、その方向へ行くことができます。その方向でさらに多く湧けば、その近くが本当の自分、本音の自分といえそうです。自分自身が導いてくれる、とも言えそうです。

始めに湧く自分のエネルギーの種類は、人によって異なるようです。ある人は怒り。別の人は悲しみ。押え込まれねばならなかった否定的なエネルギーだと思われます。それまで、出すことが許されなかったエネルギー、社会的に禁止されていたエネルギーであると思われます。

エネルギーが出た瞬間に自分自身で解るようです。押え込まれねばならなかった、許されなかった、と自分で解るようです。洞察と呼んでも構わないと思われます。大きなエネルギーが出ても、多くの人は、「こんなものじゃない」「まだ足りない」「まだ半分くらい」「60%」などと言います。さらに、その方向へ行きたいということのようです。勇気が出てその方向へ行くことができれば、更に、多くのエネルギーが湧き、本当の自分へ近づくといえます。

あるいは、別の人は、エネルギーが湧くことを邪魔する自分が出てくることがあります。抵抗と呼ばれるものです。この抵抗の意味するものを理解することが、より重要になると考えられます。なぜ邪魔することが必要なのか、その抵抗には、必ず理由があるようです。あたかも、人生の秘密を開ける鍵のようです。「なぜだろう」と自分に問うことで、徐々に秘密が明らかになります。

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息子は「小学校からそうだよね」|引きこもりに大きな改善があった途端に喜びすぎて失敗|セラピー現場への報告(563)

息子は、引きこもりで家から全く出ない状態だった。しかし、母親である私のセラピーが進むにつれ、最近は、家から出て買い物に行くようになった。始めのときは嬉しくて驚いた。息子にばれないように表情は隠した。息子は買い物にもだんだん慣れてきたようだ。そうしていると、今度は息子が、友達と会うと「約束をした」という。今度ばかりは嬉しい表情を隠すことができず、あからさまに喜んでしまった。しかも、息子の眼鏡が傷んでいるのが気になり、見た目が悪いので、急いで「眼鏡屋さんに行こうよ」と焦ってしまった(*1)。嬉しさ余って、やってはいけないことを、ついつい、やってしまった。途端に、息子は夕飯も「いらない」、友達とも「会わない」となった。そして布団に潜ってしまった。私が困惑して「ごめん」と謝ると、息子は「小学校からそうだよね」という。小学校のころから息子の俺を、自分(母親)の思い通りにしようとしていたよね、という意味だ。私も落ち込んだ。本当に落ち込んだ。そうしていたら(*2)息子が布団から出て来て、「ごめん」という。私こそ申し訳ないと思い、自分にがっかりした。
(*1:強制する雰囲気があったのかもしれない。*2:母親が落ち込む様子の中に、息子は自分が本当に理解されていることを感じられたので、その結果、相互の謝罪が起きたと理解できる。)

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怒りを押し殺して人は病気にもなる|怒りのエネルギーは生のエネルギー|セラピーの現場から(562)

私たちは不快を避け、快の方向へ生きます。当たり前のようですが、セラピー(ベビーブレス)の中での理解には大切になってくる事柄です。例えば、怒りのエネルギーは生のエネルギーで心地よいものです。怒りを押し殺していては人は病気にもなります。怒りのエネルギーを殺さず外側へ発することで、大きな仕事ができます。社会を改革できます。革命家になれます。外側の大きな敵を倒すことができます。大きな怒りがあれば敵弾を受けても痛みを感じずに前進できます。
また、内側の敵にも怒りのエネルギーは当初は有効です。内側の敵である「愛情をくれなかったわるい母親」に怒りを(セッションで)ぶつけることも、当初は、とても重要で、セラピーの大きな発展ポイントです。それまでその怒りを殺していた人は、怒りを発することで、雨後の竹の子のように成長します。
しかし残念なことに、この内側の敵に対しては、最後の最後のところでは、怒りのエネルギーだけでは十分ではないようです。怒りのエネルギーが、万能のエネルギーとして、内側の敵を殲滅(せんめつ)できればいいのに、そうにはなりません。それでは本人が納得できなくなります。本人の腑に落ちなくなります。
なぜでしょうか。外側の敵を倒すようには内側の敵を倒せないようです。「わるい母親」は変わらないままなのです。うまくいかないので、途中で妥協して、うやむやにしてしまいがちです。その肝心のところで妥協するなんて、もったいないと思われます。身体が「納得できない」「腑に落ちない」といって、最後の本当の快へ導いているのですから。

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私が死んでも代わりはいるし世界はなにも変わらない|春が苦手で怒りを上乗せ|セラピーの現場から(561)

今回(明日)のセッション前は、かなり気が立っているように思います。元々、(あまり付き合いもよくない方)なのですが、友人の誘いも断ってしまい、常に怒っているところに怒りを上乗せしている気分です。
これは、セラピーへの拒絶の影響が大きく出ているのかもしれません。今までにない感覚です。明日は何か大きな変化がある気がします。何か見たくないものが隠れている気がします。
気分としては、母を殺して私も死にたいです。最近、妙に死が近いです。私が死んでも代わりはいるし世界はなにも変わらないよなぁと思っています。以前だったら、そこで本当の死を選んでいたと思いますが、今は(セラピーを始めいろいろなことが分かってきたので)考えているだけで、(実際に)自死をするつもりはありません。母に「要らない」と思われることがこんなに辛いのか…と思っています。
(次の日のセッションで、彼女は、殺したいほどの「わるい母親」の対極に隠れている「いい母親」に言及し、その結果、両者の統合が起きる兆しと見るべきなのか、自分の気持ちを説明するのに使っていたそれまで複数の人格を必要としなくなった。何か見たくないものとは「いい母親」との「統合」のことだったのかもしれない。)

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ホームページの記事もどうぞ⇒実績紹介>ベビーブレス体験集(本の内容)

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母を適当に褒めそやしていたら激しい頭痛|母を包み込む自分を演じれば演じるほどガタが来た|セラピーの現場から(560)

セッションを何回か受けて少し自分に余裕が出来てきました。今まで母へは怒りばかりが出ていましたが、母への理解も自分の中に生まれてきて、母の大変さも感じられる気がするので、ここはひとつ、母を褒めてみようと思いました。
昨日は母と2人で晩御飯を食べていたので、母を適当に褒めそやしていたら、激しい頭痛が起こりました。あまり激しいので今日の仕事を休んでしまいました。父はいつもこんなこと(母を褒めること)をしてるのか!と感心しました。凄く疲れます。人の人間を常に持ち上げないと成り立たない人間関係は、親子であろうと、おかしいのを痛感しました。今は頭痛やそれに伴う吐き気は、落ち着いて、食欲も戻ってきました。まだ少し頭痛は残っていますが……。明日は仕事に行けそうです。
思えば、少し自分に余裕が出来てきたので、母を褒めてみようとしたのは単なる思い上がりだったと思います。母を包み込む自分を演じれば演じるほどガタが来たように感じます。心理的なものが身体に出る、身体は正直ということでしょうか。正直な思いは、現実の母とは口を聞きたくもないし、見たくもありません。「気を使って貰って当たり前!」な態度を取る母に苛立ちます。それでも、何処か縋(すが)ってしまうのは、まだ理想の母と現実の母の区別がついていないんだと思います。母はどうして「私は褒めてもらって当たり前!」という態度を取るのでしょうか……。今まで気づかなかった(忘れていた)自分にも腹が立ちます。

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なぜその記憶を思い出したくなかったのか|セラピーの現場で(559)

失われた記憶を思い出すことには2つの価値があるように思われます。1つはその記憶そのものの重要性です。つまり、その記憶を知ることで、なぜ、その記憶を思い出したくなかったのかが理解できるようになります。自分の隠れた気持ちを知ることができます。この意味から、催眠下で思い出した(純粋に自分の力で思い出したことにはならないと思われますが)記憶にも、価値があると思われます。
もう一つは自分で思い出せる力です。つまり、記憶を失うことで不都合なことから目をそらしてバラバラになろうとする気持ちよりも、記憶や気持ちを統合して健康に生きていこうとする力を強くすることができるという意味があります。この意味から、同じ記憶を思い出しては忘れ又思い出すという繰り返し(何度も忘れる自分自身にうんざりする)、あるいは、覚えていていいはずの記憶が出てこずに苦労すること(思い出せない自分にうんざりする)にも、徐々に、思い出せる力を強くできるという価値があると思われます。

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旅行で上司たちへ自分からは話しかけられなかった|小さい頃に周りの大人の顔色を伺って生きてきた|セラピーの現場から(558)

セッションを始めてから、徐々に上司たちとの関係が楽しめるようになった。
会社で毎年、旅行がある。小さなグループで行く。同じメンバー。その中に苦手な上司もいる。2年前の旅行では、上司たちへ自分からは話しかけられなかった。頑張って話そうとしてすぐに疲れて話せなくなるという感じだった。
昨年の旅行は、無理に話さなくても「いいか」と楽にはなった。今年の旅行は、初めて楽しく思えた。私は、本来そんなにしゃべる方ではないが、自分から(上司たちに)話しかける回数が「増えたかな」と思う。無理に話そうという感じもなくなっていた。前と比べればだが(注:「もっとできる」と自分で感じているのかも)、自然に楽にできた。
前より(大人や上司たちが)怖く無くなった。人にどう思われるか気にならなくなってきている。小さい頃に周りの大人の顔色を伺って生きてきたというのがあって、その中で息を潜めていた自分への嫌悪感が分かったことが、よかった。ベビーブレスの中で大人たちに対しても怒りを出して抵抗するのができるようになってきたことも、大きいだろう。

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女なんかいらなかった|女性は命の存続をかけて男に負けないように|セラピーの現場から(557)

(先日のブログ(549)の続き)    ある女性は、戸籍から家系図をつくってみることにより、祖母や母から連鎖したであろう、女性であるがゆえの寂しさ不自由さを、経済的な頑張りで挽回しようとする傾向を、自分自身が持っていること、を理解します(ブログ(549))。女性は男に負けないように働いて役に立たなければなりません。
しかし、この傾向は、さらに別の方向からも強化されます。父です。女性の父は、姉たちが家を支える経済的な役に立たず、自分が犠牲になるようにして懸命に働き家を支えました。そのような父の経験は、その後の男尊女卑の言動を強くしたとも考えられます。女は役に立たない、ということです。女性が母のお腹に宿ったとき、父は、宿った子が男であることを期待します。その期待を受けて母も、子がきっと男であると思い込みます。そして両親は女性が産まれたときに「男が良かった」と落胆します。女なんかいらなかった、ということです。
女性は、胎児期の両親の期待と生後の両親の落胆を、幼い心に強く刻むことになります。これらに追い立てられるようにして、祖母や母から連鎖する経済的な頑張りの傾向に、拍車をかけます。女性は、命の存続をかけて、男に負けないように働いて役に立たなければならないのです。
女性が嗅ぎ取っていた自分自身の秘密が、そのようにして、よりはっきりと理解されるようになりました。

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その前はこの世にいなかった|体験する似た感覚|セラピーの後で(556)

ありふれた場所、ありふれた時間に、幼い子供たちが遊んでいるのを見ることがあります。幼稚園の帰りに。立ち話の親の足元で。自宅の前で。買い物の途中の階段で。子供はどうしてあんなにかわいいのかと思います。彼らは生きることに夢中。一生懸命。つい、この前まで母のお腹の中にいました。その前は、この世にいませんでした。存在しませんでした。生きられることが当たり前ではありません。生命(いのち)が当たり前ではありません。当然の権利ではありません。

あの感覚は、私たちが、ベビーブレスの後で体験する感覚と似ています。非日常的な感覚です。しかし、それこそが望まれていたもの、欲しかったものたと感じます。日常では忘れていて、欠落していたもの。何か本質を見逃していたような、その本質。生きられることが当たり前ではなかったという事実を、ベビーブレスを通して逃げずに体験したからこそ、味わえる本質ではないかと思われるのです。

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あまりに辛い状況から免れる|疾病利得|セラピーの現場から(555)

セラピーの現場では「疾病利得」という言葉をかみしめるようなことがあります。心のトラブルがなかなか改善しない場合です。ついつい、心のトラブルから得る損得、トラブルの回復から得る損得などを、目(ま)の当たりにするかのような思いです。
心のトラブルがあると、充実した生き生きとした人生を送ることができません(損)。ひどい場合には社会適応がうまくできません。しかしトラブルの原因を見ていくと、そうならざるを得なかった事情が見えてきます。例えば人生早期の命に係わるような辛い状況です。あまりに辛い状況から目をそらして免れる(得:疾病利得)ためにそのようなトラブルになっているということです。
トラブルから回復するためには、本人がその原因を観て理解することが必要です。例えばセッションを受けることで、記憶の下に押し隠されていた人生早期の命に係わるような辛い状況を、思い出します。免れたかったその辛い状況を再度、通過して、通過の際に辛さを味わうことになります(損)。しかし、辛さを逃げずに味わうことで、記憶が戻り、自分を取り戻し、自分の本当の人生を送ることができできるようになります(得)。

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母が小さいときの私にしていたのと同じ|私も母の言うことを聞いていない|セラピーの現場から(554)

セラピーを始めて、いろいろなことが理解できるようになっている。母を理想像に近づけようと必死に努力した。母が怒ると面倒なので、かなり無理をして母を褒めたり肯定したりしていた。でもこれは、かなりのストレスで、不自然なことだと思い始めている。
そうやって褒めていたからか、母は私に甘えてくる。本当に子供だ。私も以前のように邪険にはしないが、(母の言うことを)聞いてもいない時が多い。母が小さいときの私にしていた態度と同じだ。もし自分に子供がいても同じことしていたと思う。恐ろしい。

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狂った人の人生のよう|自分の悲しみをそこそこにしか見てなかった|セラピーの後で(553)

セッションから後、雑念に負けず、毎日30分瞑想している。
自分を見つめ、分かってくればくるほど、まるで、狂った人の人生のよう。私の人生をこれ以上狂わしたくない。
ブログも毎日チェックしている。自分を見つめる視点が変わるので役だつ。
自分の悲しみをそこそこにしか見てなかった。だから母と同じ道を歩いてるんだ。分かってみればシンプルな事。
それを分からないようにしなければならない、隠さなければならないほど、まだまだ深い悲しみがあるんだな・・・。

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社会に適応できない娘を「大嫌いだ」と思う気持ち|娘は「もう知っているよ」|母親が私自身のことを大嫌いだと思っていた|セラピーの現場から(552)

心の中に、深く深く隠れていたことがあった。社会に適応できない娘を何とか自立させようと必死になり努力したが、心の底では、社会に適応できない娘を認められず「大嫌いだ」と思う気持ちが隠れていた。それがわかった途端、母親が私自身のことを、大嫌いだと思っていたんだということに思い当たり、すっきりした。何か足りなかったものがこれだということがわかり、納得した。しかし、事の深刻さに言葉がない。翌日、洗濯物を干しにベランダに、一歩足を踏み出したとき、いきなりググッとこみ上げてきて、声をあげて泣いてしまった。
いよいよ、娘に話した。娘に話すのは大変なことと覚悟していたが、私自身が認め、受け入れてしまえば、それは問題ではない。娘は動揺する事も無く、「もう知っているよ」と聞いてくれた。そして、翌日起きてきて、昨日は「泣きながら寝たけど、ぐっすり眠れた」と。
今日の雨、落ち着きます。今はなぜ娘が社会に適応出来ないのかが、よくわかります。

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何とか耐えた辛い失恋|その背後にいる母親を見抜く勇気はまだない|セラピーの現場(551)

心から好きだった彼女と別れた。
本当に好きだった。辛い失恋だった。その辛さの背後には母親がいた。
セッションを通して、その辛さは母親からくると理解することができていたので、その分、心が透明になり、辛さに耐えることができた。
彼女がいなくなった。母親との関係を直接にやらなければならなくなった。途端にセッションは進まなくなった。彼女とは別れることができたが、母親とは別れることができない。田舎に住んでいる老いた母親ではない。心の中の、自分の命を握っている母親のことである。母親とは心が通じないままであった。そのため女性に自信がなく失恋が起きたのだった。失恋には耐えたが、母親を見抜く勇気は未だ、ない。

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自分への「産まなきゃ良かった」という声で目がさめる|セラピーの現場から(550)

フローティングセラピー(弊社で開発のセラピー)で、それまで分からなかった胎児期の事情が理解できるような心象が体験されることがあります。以下、その一例の聞き取り内容です。

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お腹の中に帰れて良かった。「ここにいて良かったね」とウトウトすると、「いらない、産まなきゃ良かった」という声で目がさめる。それの繰り返し。繰り返しの間にはイメージで1歳の自分もでた。すごく可愛い。今の自分が(1歳の自分を)抱っこして可愛いなと思う(*1)。こんな可愛いいのにお母さんは「死ね」とか「いらない」とか何で言うのかなと考えていた。そうしたら、ウトウトしても寒くなってきて、動いてみた。それがお母さんのお腹を蹴ったりしているイメージだった。そうするとお母さんは「うるさいな」と思う。「ここにいるんだよ」と分かって欲しいから手足を動かしていた。お湯の温度は39度なのに寒い(*2)。動かしていないと寒い。トイレに行きたくなって、お腹も痛くなってきて、右腕だけでなく足も痛くなった。私はずっとお腹に「いたい」のに、母親から「早く出てこい」と足を引っ張られる感じ。可愛いから出てきてというのもあったがそれは建前で(結婚したのだから自分を産むことが母親の務めを果たすことなので)世間的にいいから「出てこい」だと思う。結婚して子供を産まないのはダメなことで、子供を産まないと認められないので「だから産むんだ」というのが出てきた。凄いショックだった(*3)。
(*1:自分自身への肯定的なイメージであり改善を感じさせる)
(*2:寒さは未消化の恐怖の再体験と思われる)
(*3:母親から自分への否定的な心的扱いの原因を洞察するものを感じさせる)

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女性であることの不自由さを経済的な頑張りで挽回しようとする|祖母や母から連鎖の家系図|セラピーの現場で(549)

戸籍から家系図をつくってみることも自分自身を理解するのに役に立ちます。戸籍は、誕生、養子、結婚、死亡など各人の人生の節目の記録しか記載されていませんが、それでも丹念に見ていくことで、いろいろな事実が分かり、手掛かりになります。

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ある女性は仕事を男に負けないように「頑張る傾向」があり、その傾向を自分で気に入っていると同時に、どこか不自然であるとも感じ、自分自身の秘密を嗅ぎ取っていました。家系図をつくってみると、その女性の祖母は、結婚し、夫(祖父)と早くに死別し、結婚によって出産した子供たちを養子に出し、そして再婚し、再婚先で別の子供たちを出産した、という事実があります。また、その養子の中の一人である母は、養子先で、義理の兄弟(女性の父)と結婚した、という事実があります。
そして、その女性は、自分自身の「頑張る傾向」と、小さい頃から目(ま)の当たりにしてきた母の様子と、家系図から見える事実との3つを照らし合わせて、いろいろなことを理解することができます。祖母は、多分に時代的経済的な事情から女親一人では家族を維持できず、そのため子供を養子に出して手放さなければならず、家族の崩壊という寂しさ、女性であるがゆえの悔しさ、を味わったであろうことが理解されます。母は、家族崩壊のもと、女性であるがゆえに養子に出され、祖母が他家の人になってしまい実母として頼ることができず、自分もまた時代的経済的な事情から女性の自立を果たせず、養子先で結婚しなければならず、孤独、寂しさ、女性であるがゆえの不自由さを味わい、これらを何とか挽回(ばんかい)しようと経済的に懸命に頑張ったであろうことが理解されます。たとえば、母は亡くなる間際まで分かっていながら縫物(仕事)をしていました。
これらの手掛かりから、女性は自分自身にも、祖母や母から連鎖したであろう寂しさ、女性であるがゆえの不自由さを経済的な「頑張り」で挽回しようとする傾向を持っていること、を理解します。女性であるがゆえの不自由さとは、生きる上の不自由さとも、言えるように思えます。

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仕事でクレームがあってエンドレスに繰り返して考えてしまう|セラピーの現場から(548)

 

いろいろなことに拘(こだわ)ってしまう。自分でも変だと思うほど。例えば、仕事で客先からクレームがあった時に、エンドレスに同じことを考えてしまう。そのことを絶対に人に言えなかった。とても辛かった。ベビーブレスで、そのことをオープンにできた。大きな衝撃だった。
後日、自分が変化していることに驚いた。それまでの自分とは違った。久しぶりに会った仲間を懐かしく感じた。今までにないほどだった。思わず仲間の肩を揺さぶってしまった。

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悩んで「失うものがない」|セラピーの現場から(547)

 

人によってセラピーで進みが速いか遅いは違いがあります。誰しも早く進みたいがなかなかそうはならないのは残念です。速く進みたい人ほど、焦りとなるのか、うまくない、ということもあります。焦りのこころには、セラピーの途中で味わうことになる苦い状況にいつまでもは「いたくない」というのもあるでしょう。

拝見していると、逆に、進みが着実で早い場合の傾向があるようです。その場合、プロセスを味わうことができます。はじめの目標は、例えば、身近な人とのトラブルを解消するため、自分自身の人生の不全感を治すためなど、いろいろです。しかし、その目標に縛られず、セラピーのプロセスで自分自身の気づきや小さな変化を楽しむ、ということがあるようです。「こんな気づきがあった」「あんないい変化があった」と見ることができるようです。目標へあまり焦らず、セラピーで起きていることを大切にする、という傾向です。
この傾向はどこから来るのかと思います。表面からはよく分かりません。心の傷の深い浅いにもそれほど関係がないように思われます。浅いから楽しめるのか、というと、そうでもないようです。楽しめる人は、さんざん悩んだ結果「失うものがない」という境地に近いせいかもしれないと思ったりします。

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ベビーブレス体験

殺人犯さえ留置所の中で深い熟睡が得られるという|セラピーの休憩時間(546)

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私たちは、日ごろから意識的な隠し事もしますし、無意識の防衛もします。前者は健康的ですが、後者は病的なものに傾いていきます。どちらも必要に迫られて行う点では同じです。

さて、カウンセリングを受けに来た人は、カウンセラーと協力して自分の内部の分からない部分を探ることが、目的のはずだと思います。しかし、なかなか、そうはいかないようです。その目的のはずの人から、並々ならぬ強い防衛を感じると、何か、行ってはならないことを、行おうとしてしまっているのかと躊躇(ちゅうちょ)し、そのまま、そっとしておいた方がいいのかなあと思うことがあります。カウンセリングをお断りしたほうがいいのかなあ・・・と。

しかし、防衛が解け、無意識に隠していた本当のことがわかった時の清々(すがすが)しさは不思議なほどです。意識化され健康な広場に躍り出る感じがします。 そういえば殺人犯が、長い間、潜伏していて見つからず、ようやく捕まりほっとして、その晩、留置所の中で、それまで得られなかった深い熟睡が得られるということを聞いたことがあります。清々しさと熟睡と、似ています。とすれば人間は、やはり防衛や嘘は、本当は辛いはずです。思い直してカウンセリングを続けます。

 

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自分自身の甘えたい気持ちを封印した結果、娘の甘えを拒否|セラピーの現場から(545)

私は、娘の甘えを許せなかった。ベビーブレスで自分を掘り下げた結果、自分自身の奥底に、止めどなく甘えたい欲求が潜んでいることに驚いた。甘えたい欲求が潜むその未知の領域の大きさ。ただただ大いなるその存在に向かって泣けた。

娘の甘えを許せなかったことがはっきり自覚できて、初めて、自分の内に甘えたい欲求が潜んでいることを納得できた!
母に甘えられなかった私は、自分自身の甘えたい気持ちを封印した結果、娘の甘えを拒否したのだった。
娘にやってしまったことの後ろめたさに、何とか、挽回し許される道はないかとさまよったが、今、許されなくていいと、はっきりした!逃げることはもうしない。

 

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出てきた!4つ目の人格|セラピーの現場から(544)

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心の中がいくつかに分かれていると考えた方が話がよくわかることがあります。セラピーの初期には特に、それぞれの人格に名前をつけてもらうということが、よく、あります。その上でベビーブレスの内容を聞かせてもらいます。
登場人格
K  :私が名付けた私の中の小さな子供       (傷ついている幼い自分)
私  :Kやお母さんがいないと存在できない人    (今の自分)
白け :私の中の一部でもあり、母や父の一部でもある人(超自我的な存在)
「私」:Kやお母さんから離れ自立した人       (治療者的存在、本当の自分)
最初は、前回のベビーブレスのときとと同じに、Kが「寂しい」と泣いた。「お母さんがいない、どこにもいない、置いていっちゃ嫌だ」という。すると、お母さんが出てきた。悲しいような嫌なような顔、下をむいている。その顔をみてKが「嫌だ」と、私をみて「悲しいのは嫌だ」という。前回は、お母さんは悲しい顔をすぐに引っ込めたが、今日はそのままいた。ずっといて「悲しい顔をしないで」とKが言っていた。ふとした瞬間に、Kもお母さんも二人ともいなくなった。私は不安で不安で、Kがいなくなったら私もいなくなる、お母さんもいなくなると私もいなくなる。私が私でなくなっちゃうと。突然二人が再び現れた。お母さんとKが手を繋いでいた。お母さんは笑っていた。前は笑った顔が怖かったが、今回は笑っている顔が嬉しかった。今の私が「一人じゃないね、良かったね」と。
一度、母が悲しい顔でKの手を払ったが、Kが握り返した。また、母はどこかにいなくなった。母のイメージは私が3歳くらいのときで黒い髪とメガネ。真っ白な空間に遠くに遠くに行った。そしたら、白けが出てきた。白けはお母さんだった。白けの顔のイメージで写真を思い出すと母が白けていたのが分かった。
白けは敵対するものかと思ったら、全身が刃で、Kを外から守っていた。外を守ったけど白けの刃でKや私はボロボロになったんだよと私が言った。ボロボロになったけど守ってくれたのはありがとう、邪険にしてごめんねと言った。言った瞬間に胸のあたりから何かが出てきた。モワッと出てきた。「私」だ。Kでも白けでもお母さんでもない「私」。嬉しい。嬉しくて泣いた。

(始めの3つの人格への理解、洞察が進んだ時点で、隠れていた4つ目の健康な人格が認識された)

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母のおっぱいを拒否した記憶|人生早期の困難|セラピーの現場から(543)

ベビーブレスで出てきたイメージ。おっぱいをお母さんがくれようとする。それを私は飲まない。お母さんはなんとか飲ませようとするが私は飲まない(*なぜ飲まないのかという原因はここでは暗示されていない)。一生懸命手でいらないと表現する。最後はいらないと、おっぱいを跳ね除けた。
次のイメージは、おっぱいをいらないというと「好きにしなさい」と言われる。布団の上に降ろされた。そこで暴れていた。その時「あー、あー」言うだけ。体全部使って暴れていたら、うるさいからかお母さんが口を抑えにきた。最初は弾いていたが「嫌だーっ」「ヤダー」と言えた。暴れて、言葉でもノーと言って、それでも抑えようとするので跳ね除けていたら誰もいなくなった。真っ暗な中で誰もいない。家でもなければ草原のイメージだった。唯一ライオンがきて顔を舐めて、そしてどこかに行った。一人でいたら寂しくなって泣けてきた。泣いて泣き切ったら落ち着いてきて、なんか体を広げて、土の上に自分の身を任せている感じだった。
(*母親(おっぱい)を拒否し、抑えられ、抵抗し、一人になり、死がやってきて、身を任せる、という流れが見え、回復への鍵となる人生早期の困難が認識されています。)

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仮そめの愛情や慰めは手に入りやすい|本当は知っている|セラピーの現場から(542)

 

私たちは、本当においしいものを食べると「美味しい」と感じます。美しいものを見ると「美しい」と感じます。骨董などに興味もなかったのに、たくさんの骨董の群れの中から、気になる一品を選んでみると、実は、名のある作品だったというようなことがあります。これは考えると不思議です。何か始めから本当のことを知っている部分が、私たちのこころに存在するかのようです。偽物から本物を嗅ぎ分ける力が初めから存在するかのようです。

他人からの仮そめの愛情や慰めは、手に入りやすく、ついつい頼りがちだけれど、なかなか本物とはいえないでしょう。そのことを、私たちは実は知っています。さんざん頼っていても、実は知っています。自分自身が気づき変わった時に本物が手に入るようです。苦労するし痛い思いもするでしょう。しかし高くつくけど本物は美味しいし、美しい。それは比較にならないほどです。

ベビーブレス体験集(本の内容)

 

すらすらと思い出せる記憶は不具合の原因にはなっていない|セラピーの現場から(541)

 

自分の成長の手掛かりとなる辛い記憶は、時間をさかのぼるほど、重要性が増すようです。現在の悩みは、職場のこと、結婚相手のこと、自分の子供のこと、かもしれません。しかし、いろいろなケースの体験から見ますと、悩みを認識できるということは、その時代には、隠された記憶はない、ということになります。認識できるということは、心の中で、既に折り合いがついていて、そのため、心の不具合の原因にはなっていない、ということが言えそうです。

 ですから、手掛かりは、もっと昔になります。結婚前の家族のこと、青年期、少年期をすらすらと思いだせるのであれば、その部分にも隠された記憶はないといえます。いよいよ幼児期、乳児期を探ることになります。ところが人生の初期の記憶はもともと、はっきりしません。そこで、ベビーブレスが役に立ちます。多くの場合、記憶の断片が手に入ります。その断片を組合せ、幼児期、乳児期を少しずつ知ることができます。組み合わせる上で、カウンセリングが役に立ちます。隠された辛い記憶がよみがえります。その過程では、辛ければ辛いほどよみがえりにくいようです。抵抗と呼ばれるものです。よみがえった辛い記憶を認めるのに数週間、数か月かかることもあります。空いた時間も自宅で想い出すように瞑想を勧めます。カウンセリングの記録も渡し、読んでもらいます。その間にじわじわと成長が進みます。まるで心の漢方薬。苦いけれど効く。人によっては、次に会ったときに、雰囲気や表情まで変わり、皆が驚くことがあります。

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引きこもりからの自立等いろいろな心理的悩み相談や心理カウンセリングのお試し無料あります。さらにベビーブレス(アコールで開発した独自のブレス,ブリージング)ができるようになれば精神分析の組合せで大きな効果があります。東京府中

どうして?幼い子供たちは生きることに夢中であんなにかわいい|体験する似た感覚|セラピーの後で(540)

ありふれた場所、ありふれた時間に、幼い子供たちが遊んでいるのを見ることがあります。幼稚園の帰りに。立ち話の親の足元で。自宅の前で。買い物の途中の階段で。子供はどうしてあんなにかわいいのかと思います。彼らは生きることに夢中。一生懸命。つい、この前まで母のお腹の中にいました。その前は、この世にいませんでした。存在しませんでした。生きられることが当たり前ではありません。生命(いのち)が当たり前ではありません。当然の権利ではありません。あの感覚は、私たちが、ベビーブレスの後で体験する感覚と似ています。非日常的な感覚です。しかし、それこそが望まれていたもの、欲しかったものたと感じます。日常では忘れていて、欠落していたもの。何か本質を見逃していたような、その本質。生きられることが当たり前ではなかったという事実を、ベビーブレスを通して逃げずに体験したからこそ、味わえる本質ではないかと思われるのです。

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セラピストへの愛憎|本物であろうとするなら避けられない|セラピーの現場から(539)

 

私たちは、意識はしないものの、セラピストから愛情がもらえるので、そのために、セラピーを受け続けることがあります。はじめから、それを目的に、セラピーを受けようと思うこともあるかもしれません。親から十分な愛情が貰えなかった立場としては無理もなく当然と言えるかもしれません。残念なことに、そもそもセラピストから愛情がもらえなければセラピーなど受けなかっただろうということもあります。そうであれば、セラピーを受け始めるきっかけになったという効果も確かにあったと言えます。しかし、いつかは自立をしなければなりません。自立のないセラピーなど、そもそも意味がありません。自立には苦痛が伴います。もはや表面的な「愛情」がもらえるか、もらえないかのことではなくなります。転移(セラピストへの愛着や憎悪)も逆転移(セラピストからの愛着や憎悪)も起きます。心を分かってもらえる(愛情が貰える)のでセラピストへ気持ちを寄せ、でも最後のところは自立するよう突き放され愛情が貰えないので敵意を燃やし、これに対しセラピストもついつい本音で対応せざるを得ず、自分自身の内で起きる愛憎を感じます。セラピーが本物であるためには必要不可欠なことのようです。これを避けずに通り対峙(たいじ)することが必要となります。これは、本当の気持ちを避けないで話し合おうとする、健康な親子の関係に似ています。

お試しの「無料60分心理カウンセリング」もあります

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憎しみを感じるほど愚かな母親と自分の命のような母親と|同じとは認められない|セラピーの現場から(538)

 

多くの人にとって、自分の苦しみが、母親との関係で苦しんできたことが分かってきます。しかしなぜ、それほどまでに苦しむのか。大人になった自分が、目の前の年老いた母(今は経済も肉体的力も失っている人)によって、なぜ、いまだに、これほどまでに苦しむのか。それが分かりません!しかし、そのうちに、うすうす分かってきます。目の前にいる「愚かな母親」と、自分が知っているはずの「いい母親」が同じである、ということを<認められなくて>苦しんでいることが、かすかに分かってきます。認められることが突破する鍵です。クライン的な突破です。

でも、そもそも「いい母親」を自分は本当に知っているのか。探すことが始まります。目の前にいる愚かな母親に憎しみこそ感じるものの、その母親の中に「いい母親」を探すことは、無駄なことのように思えます。ばかばかしく思えます。しかし勘違いしないようにしましょう。愚かな母親の中にムリヤリ「いい母親」を見つけたつもりになり、妥協し、偽善をしようということではありません。
そうではありません。実は「いい母親」と言うのは、私たちが幼かった頃に<感じた>母親です。幼かった私たちは、無力であり、純真であり、どんな母親にでも、けなげに付いていきました。その母親の庇護(ひご)のもと、はじめて生きることができました。幼い子供の目に映る母親には、命を助けてくれる「いい母親」が映っていました。これは主観的なものです。実際に「いい」ことが証明されうるというような客観的なものではありません。

ヒントになる話があります。カルガモの[刷り込み]の実験(コンラット・ローレンツの実験)というのがあります。生まれたてのカルガモのひなが、初めて見た動くものを、母鳥と思い込みます。例えば、風船やおもちゃの汽車を母鳥と思い込み、懸命に付いていきます。その懸命さは、けなげで、本物の母親を慕うようで、見ているこちらの胸が痛くなります。主観的には風船は「いい母親」なのです。すばやく盲目的に付いていくことで肉食獣から命を奪われる確率が減ります。命そのものがかかっているのです。客観的には、風船は、ただのゴム膜と空気であり、いい母親などではありえません。そもそも生き物でさえありえません。しかし、命を守るために客観性は捨てられるのです。

「いい母親」と言うのは主観的なものです。幼い子供の主観です。思い出すために、通りがかりの乳母車の中の赤ちゃんの目を、覗き込んでほしい。「いい母親」は、私たち幼い子供が、汚れないまごころでつかんだものです。傷つく心をかえりみず懸命に受け入れたものです。天使のような純真さで手に入れたものです。現実でない世界に存在するものです。できの悪い母親、悪意の母親の存在では消し去れないものです。「いい母親」は幼い私たちの心の中に厳然として存在していました。そして今も心の中に存在するのです。私たち自身の命のようなものです。かけがえのないものです。

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何十年も隠してきたもの|怒りの破壊のエネルギー|セラピーの現場から(537)

グループカウンセリング。みんなの前で決して出してはならなかったもの。自分でも意識するのが難しかったもの。それを初めて出すことができた。激しい怒りの、破壊のエネルギー。世の中全体に対する怒り、世界を破壊するようなエネルギー。それを閉じ込めるために、自分の意識をバラバラにしてきた。長い長い間、閉じ込めてきた。何十年も隠してきた。
それを出すと逆に自分が叩きのめされると感じていた。ところが出しても何も起きなかった。みんなは静かに聞いていてくれた。みんな誰も変わらない。それは不思議なくらい。自分が怖がっていただけだった。あっけなかった。
出せた後の数日は夜の眠りが浅かった。興奮していた。しかし数日経って徐々に眠れるようになってきた。不眠が治り、リラックスしているのが自分でわかる。体の力が抜けてぐっすり眠れ緊張がなくなっている感じがする。自分に正直とはこういうことかと思う。とはいうものの、今まで隠しているつもりも嘘ついているつもりもなかった。出してみて初めてそうだったのかと思えた。
エネルギーを出すには勇気がいったけれど、出せてよかった。あの破壊のエネルギーは赤ちゃんの頃からずっと今まであったということが体感できた。
せっかく出せたのに後戻りしないように、できるだけ毎日瞑想して思い出している。瞑想中に匂いがした。ご飯が炊きあがる匂い。それまでは炊き上がりは電子音でわかっていただけ。そういえば小さい頃から匂いに対して自分の感覚は閉じていた。それが蘇ったかもしれない。

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ひと月の人気ブログ ベスト3

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①実は母の側の愛情飢餓だった?|依存としての母娘関係|心理セラピーの現場から(503)
②頑張っても報われない職場への怒りが手がかり|実は心の中では母に認めてもらおうと頑張る|セラピーの現場から(509)
③子供への意識がなかった|回復途中で気が付く|セラピーの現場から(523)

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ブレスワーク(弊社ではベビーブレス)の最中に、しらけてしまうのだけれど|セラピーの基本(536)

ブレスワーク(弊社の開発したものはベビーブレスと呼んでいる)の最中に、しらけてしまうのだけれどどうすればいいか、ということが時々あります。それほど心配することはありません。
しらけるのは、あなたの一部が、あなた自身にブレスワークをさせないよう引き止めるために、起きることのようです。背後に恐怖や不安や怒りなど出してはならない感情があると思われます。引き止めていたものが何であったのかは、感情が出た後に自分ではっきり認識することが多いようです。
別のあなたはベビーブレスをして自分を変えたい、成長したいわけですから、二つのあなたが対立し迷っているともいえます。この対立は別の場面でもよくあらわれるのかもしれません。言わば、しらけはあなたがいつも抱えている葛藤そのものだと思われます。何とかかいくぐって、感情に入っていってください。しらけが強いときには、ほんのちょっとでも入ることができれば、効果があります。一度入れば二度目からはそれほど苦労しないのが普通です。統合へ向かい迷いが少なくなります。
しらけを自力でかいくぐるときに実力がつきます。自分の方法を何とか見つけることをお勧めします。とはいうものの<どうすればいいか>ということです。人によってはしらけがやってくる方向が、ボンヤリとですが、あることがあります。例えば右から来るとか、斜め上から来るとか。であれば、それとは別の、反対の方向へ見て続けてください。ブレスワークは、真っ暗の中で、あるいは、目を閉じて行うことが普通ですので、方向を「見る」といっても戸惑うかもしれませんが、それでもボンヤリ方向と言うのがわかることがありますので、そのときには、試してみてください。

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母に必要とされるため我慢していい子にしてきた|本当の人生を送りたい|セラピーの現場から(535)

気が付いた。今まで、我慢して頑張って良い子をやって来た。本音を言葉にできない。母に必要とされたいから。いらない子にならないために。死なないために、生きるために。
でもそれは、本当を生きていないことを実は知っていた。今、本当の人間の人生を送りたい。本音で表現して、繋(つな)がりたい。本当の自分に繋がりたい。ほかの人や社会に本当に繋がりたい。

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ただ甘えたいだけ|どうしようもない母親からの脱出口|セラピーの現場から(534)


これまで私が苦しんできたのは、母からもらうことばかりだったから。今回、「ただ甘えたいだけなのに」という境地に居れた。その違いは大きい。<もらう>とか<甘える>とかの言葉の問題ではない。
母親からもらうことばっかりでいっぱいになっていた。幼い頃から愛情をもらえない渇きはほとんど命の問題だった。しかも、当の母親は、どうしょうもない、愛情をくれない母親であったため、大きな混乱が生じていた。今は、母親自身も寂しい人で、愛情を人にあげられるような余裕は無いことがわかってきた。それが分かっているにもかかわらず自分には甘えたい気持ちがある。とても激しい気持ちだ。その甘えたい気持ちは、母親とは関係なく、{独立して}{自分の}気持ちとして存在する。そういう自分がいとおしい。これが寂しさに居ることなんだ。寂しいというところに居られると、母親が関係なくなる。自分が1人で立っている。そうして、さらに、寂しいことが正面から味わえる。逃げずに居られる。

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人生への強い悔いと敵意|ケアマネが担当を辞退する老人介護の現場|セラピーの休憩時間(533)

 

老人介護の現場を扱うケアマネさんたちの業界の、ある話を聞いたことがあります。一部に介護が困難になる人たちがいます。介護のシステムがうまくはたらかなくなるのです。その背景に、人間関係の崩壊があるというのです。その人たちは、家族や親戚の支援を受けられず、また、受ける気もありません。経済が破たんするだけではなく情が破たんするのです。人間関係の崩壊の裏には、結局、その人自身の人生の崩壊があるというのです。人を信用できず支援を拒否したりします。かといって自分自身の世話は既に肉体的にできなくなっており、その苦痛を周りへの敵意に変換してしまうようです。ケアマネが担当を辞退する状況になってしまいます。にっちもさっちもいかないのです。けっして社会の底辺にいた人たちの話ではありません。かっては高学歴、高収入、高い地位。人生の終末で彼らに何が起きているのか、私たちは見ないふりをするわけにはいきません。心の中に押し込められているのは人生への強い悔い、絶望、敵意。まれには、そのような人たちも、世間話のように成育歴を聞いていくことで、ほだされ徐々に介護を受け入れると聞きました。はじめて聞いてもらえる幼い頃のつらさ、悲しさ・・・。やや認知症があらわれ人間性がむき出しになるとき、私たちの人生は覆い隠せなくなるようです。

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小さいころから良い子でいようと頑張っていた|「人が怖」くて人前で緊張|セラピーの現場から(532)

小さいころから良い子でいようと頑張っていた。お母さんも自分の事で大変そうだなと分かっていた。でも、良い子でいようと思って過ごしていたら、精神的に参ってきて、「人が怖い」とか思うようになった。人前で緊張してうまくやっていけない。
高校2年のころ、母に、精神科に行って薬を飲みたいと話した。母は、精神科にいくのは「キチガイになったという事なんだよ」と応えた。「キチガイにしたのは誰だよ」と思った。凄い言い合いになって、平手打ちをされて、返して、怒りに怒った。「この人に何を言ってもダメだ」と思って、ドアをバンと閉じこもったが、これは何もならないから、出て、どうにか母を説得して病院に一緒に行った。医者とは私一人で会った。母は会わなかった。母は、医者との話の内容は聞かない。薬は自分で調べて、副作用が出ると分かり、実際にちょっと出たが、飲み続けた。薬で症状は安定はしていった。それまで学校の授業だけでなく、電車に乗るのも、人とご飯食べるのも、怖くなっていたが、だんだん大丈夫になったので、飲み続けた。ずっと飲み続けているのが5年くらいあった。
そのうち、おかしいぞと思うようになった。保育の仕事をはじめていたが、そこは心を育てる保育園で、園児の「自己肯定感」が大切だとかキーワードが出てきた。それがきっかけで、園児のことではなく、むしろ自分の事を考えるようになった。薬でなく、心と向き合って行こうと思った。
セラピーを始めた。少し進み、グループカウンセリング勉強会で人の前で話せたことが自信になった。職場では大勢の前で話す場面があると緊張するので、そんな時は事前に薬を飲んでいた。最近、同じような場面があったものの、薬を飲まずに済んだ。実は、飲むのを忘れていた。

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辛すぎた記憶ご飯を食べたら忘れた|赤ちゃんの時に首を絞められた|セラピーの現場から(531)


手掛かりになる重要なことを思い出した。赤ちゃんの時に母に首を絞められた記憶。それだけではない。そのほかにも似たことを思い出した。それらのことを忘れるために、日常の、私の記憶の機能そのものが損なわれているらしい。この状況はいやだ。逃げずにいつも思い出していたい。思い出したけれども、時間が経つと忘れる。(辛すぎて)すぐに忘れてしまう。思い出した後、ご飯作っている時はまだ(思い出した内容が頭の中に)あったが、ご飯を食べたら忘れた。今、自分の話をしようとして再び思い出した。
忘れるのは怖いところにいられないため。内容自体は思い出せても怖さの感覚が少ない。それが分かる。怖さと何とか向き合いたい。
1人では苦戦する。誰かに助けて欲しい。見限ったはずの母に助けを求めてしまった。困り果てて「どうして良いかわからない」と母に頼ってしまった。頼りにならないけど助けて欲しい。助ける力がなくても、助けてくれなくても、助けて欲しいと言いたい。助けてくれないのは分かっている。母は分かってくれないけど、分かって欲しかった。
必要なのは自分で自分のことを分かっていくことだけ。頭では分かっている。それでも助けを求めてしまう。

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自分をダメにした母親への怒り|理想の母親との一体感が欲しい|セラピーの現場から(530)

自分をダメにした母親への怒りが強い。母親は、どうにもならないと頭では分かっている。それでも母親を何とかしたいと思う。怒りが掻き立てられる。ほとんど絶望的だ。子供のころ母親から本当の愛情をもらえなかった。寂しい。その寂しさには、耐えられない。いつも怒ってきた。怒りは出しやすい。怒ることには慣れている。でも、それだけでは物足りない。それだけでは自分の成長は望めないのではと感じている。このままでは、いつまでも子供のままいる感じがする。嫌だ。でも、そこのところで停滞している。つい先ごろのセッションで、自分の心の深いところにある本音に気が付いた。母親と一体になりたい。母親との一体感が本当に欲しいもの。それが本音。でも、どうしようもない現実の母親との一体はまっぴらごめん。多分、幼いころ味わった理想の母親との一体感。それが欲しい。
そこまでは分かっているのだが、それらの気づきがなかなかつながらず、堂々巡りの傾向がある。そこで、分かっている範囲でまとめてみる。
① 母親への怒りは出しやすい。
② 寂しいところにいなければならないと思う。
③ 理想の母親との一体感が本当に欲しいもの。
これらをつなげるために、①②③を使って、まとめてみた。
「自分の母親への怒りは、どうにもならないと頭では分かっている母親を、それでも何とかしたいと言う絶望的な怒りだ。母親から本当の愛情をもらえなかった寂しさにはいられないので、怒ることで自分を支えてきた。でも、それだけでは自分の成長は望めない。自分の心の深いところの本音は、母親との一体感が本当に欲しいというものだ。どうしようもない現実の母親ではなく、理想の母親との一体感だ。一人になり寂しさに耐えることができれば、人生の早期に得られていたように、その一体感が得られる感じがする。」

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