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殺人犯さえ留置所の中で深い熟睡が得られるという|セラピーの休憩時間(546)

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私たちは、日ごろから意識的な隠し事もしますし、無意識の防衛もします。前者は健康的ですが、後者は病的なものに傾いていきます。どちらも必要に迫られて行う点では同じです。

さて、カウンセリングを受けに来た人は、カウンセラーと協力して自分の内部の分からない部分を探ることが、目的のはずだと思います。しかし、なかなか、そうはいかないようです。その目的のはずの人から、並々ならぬ強い防衛を感じると、何か、行ってはならないことを、行おうとしてしまっているのかと躊躇(ちゅうちょ)し、そのまま、そっとしておいた方がいいのかなあと思うことがあります。カウンセリングをお断りしたほうがいいのかなあ・・・と。

しかし、防衛が解け、無意識に隠していた本当のことがわかった時の清々(すがすが)しさは不思議なほどです。意識化され健康な広場に躍り出る感じがします。 そういえば殺人犯が、長い間、潜伏していて見つからず、ようやく捕まりほっとして、その晩、留置所の中で、それまで得られなかった深い熟睡が得られるということを聞いたことがあります。清々しさと熟睡と、似ています。とすれば人間は、やはり防衛や嘘は、本当は辛いはずです。思い直してカウンセリングを続けます。

 

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213 防衛はかりそめのもの|神様に自分自身で生きるように勧められているのか

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防衛は破綻する。いつかは破綻する。毎日少しずつ破綻している。自分自身が破たんする。親であれば子が傷つく。周りが傷つく。周りが健康ではいられなくなる。
その不思議。防衛が完全であってもいいはずである。都合の悪かったことを完全になかったものにすればいい。完全に別の人格で一生をやり遂げれば良い。なぜできないのか。不思議。または当然。たぶん神様が、本当の自分自身で生きるように勧めているのだろうと思う。防衛はかりそめの一時的な手法、非常手段にしか過ぎない。

 

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180 本当は辛い防衛|解けたときの清々しさ

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私たちは意識的な隠し事もするし、無意識の防衛もする。前者は健康的だが、後者は病的なものに傾く。どちらも必要に迫られて行う。セラピーを受けに来たはずの人に強い防衛を感じると、そのまま、そっとしておいた方がいいのかなあと思うこともある。しかし、防衛が解け、隠していた本当のことがわかった時の清々しさは不思議なほど。意識化され健康な広場に躍り出る感じがする。
そういえば殺人犯が、長い間、潜伏していて見つからず、ようやく捕まりほっとして、その晩、留置所の中で、それまで得られなかった深い熟睡が得られるということを聞いたことがある。似ている。とすれば人間はやはり防衛や嘘は、本当は辛いはず。

 

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121 母や自分の正体が知りたい1/4ーでも知らぬ間により激しい怒りに

私は自分の激しい怒りを正面から扱えるようになった。同時に、その原因を作ったであろう母自身への理解もかなり進んだ。しかし、今一つ納得できない。深い部分が不明なままだ。母をさらに深く理解しようとすると、知らぬ間に怒りが舞い上がり、自分と母の境界が見えなくなる。より激しい怒りに巻き込まれてしまい、訳が分からなくなる。

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〇私は母と話をしている時に思う事がある。母が私と話している時にちょっと機嫌が悪くなったり、ツッパる感じがある時に、母の中に小さい小さい子供を見る時がある。そうすると、母が物凄く可愛らしく感じる。まるで子供が駄々をこねたり、認めて欲しい‼︎と訴えているかのようだ。母にもある傷ついた子供時代、胎児の頃。

〇私にもある傷ついた子供時代、胎児の頃。私の娘も今現在子供時代を生きている。それぞれに色んな事を感じ、傷ついたり、自分を抑えたり、こんなに頑張ってるよ‼︎って母親に訴えて褒めてほしかったり、認めて欲しかったり。やっぱり無理か…と諦めては絶望し、怒り、でも母に従わないと恐いから、どうせ私なんか…と自分を閉じる。そんな子供時代に、さらには胎児の頃に感じてきた様々な事が奥の方に追いやられ、ガッチリ蓋をして自分を守ってきた。

〇思春期になり、大人になるにつれ子育てをしていく内に様々な弊害がおきてきた。とにかく生きにくい。はたから見れば、何とも取っ付きにくい恐い人だろう、なんか変な人と思われているだろう。そんな私と母だが、可愛い可愛い小さい小さい私がいる。可愛い可愛い小さい小さい子供時代の母がいる。可愛い可愛い小さい小さい娘がいる。

〇そんな可愛くて小さい私が捻くれると自分でも自分が分からなくなる。だってどうして良いのか、自分が本当はどうしたいのか分からなくなる。そんな可愛くて小さい母の子供時代が顔を覗かせると、まぁ大変。捻くれるは、怒るは、我が強くなる。私もですが…。でも、そんな子供時代の自分がそして母が、大人になってる今よりもずっとずっとずーっと素直で、真っ直ぐに色んな事を分かってるんだろうなぁ〜と思う。だから、子供時代の母の顔がチラッと覗くと「もぉ〜素直なんだから」と母が可愛らしく思えるのかもしれない。

〇でも、今の私はまだ母を許せない。頭では母も傷つきすぎた、色んな感情が複雑に入り混じってる、母の防衛で心のシャッターを閉める事は頭では分かってる。頭では。母も傷ついたまま複雑に感情が入り混じってる中で必死に自分を防衛しながら一生懸命子育てをしてくれた事を、私自身が体感し、でも違うだろ‼︎と母に怒り、爆発し、何もかもぶっ壊して子供時代の私が納得し、自分の正体を、母の正体を理解しないと素直に心から許す事はできないだろう。

〇許すという言葉とは違うのかもしれない。心から本当に心から母に共感するのかもしれない。どんな事にもビクともしない強さかもしれない。正直まだ全然分からない。全然分からないけど、でも、これを手に入れたらきっと最強の素晴らしい武器になるような気がする。娘にも母として、私に散々私の感情に振り回され傷ついてきた事も隠す事なく真っ直ぐに娘に話せると思う。そして素直に心から娘に謝れると思う。娘の生を心から受け入れ、たくさんの愛情で色んな事を教えられると思う。恐怖や怒りなどをプレゼントするのではなく、この最強の素晴らしい武器を娘にプレゼントできるのかもしれないと思った。やっぱり母を諦めたらダメなんだ。自分を諦めたらダメなんだ。大人の私が勝手に納得する事ではなかった。大人の私が分かった気でいる事ではなかった。小さい私の存在を忘れてはいけなかった。母をそして私自身の何もかもを絶対諦めない‼︎と心に誓った。

 

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