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母は私を褒めて利用|愛情はもらえず|職場のおばちゃん達も|そろそろ止めに|セラピーの現場(620)

母からは本当の愛情がもらえなかったので、せめて、母から褒められることをした。母は私を褒めて利用した。その母も今はいないが、私の褒められて頑張る癖は残っている。
職場では母と同じ年代のようなおばちゃん達と仕事をする。母と似たような相互依存があるのかもしれない。おばちゃん達は私を褒めて利用しようとする。私はおばちゃん達から褒められることを望んで、利用されていることがわかっているのに、その通りにして嬉しく思う。おばちゃん達の中には、息子が結婚して嫁さんに息子を取られた事が気に入らなず、私を息子代わりに、かわいがろうとする人もいる。擬似母子をやっている。自分もそれほど悪い気持ちはしていなかった。
でも、もうそろそろやめにしたいと思う。他者評価よりも、自分で自分が認められる自己評価の方が価値があるように思えてきた。お互い甘えの中でやっていた。みんなを集めて「卒業します」と宣言した。

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337 エネルギーを噴射して重力を振り切り宇宙へ出る

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母親から自立するのは大変。まるで地球の重力を振り切って脱出するロケットが、何トンもの燃料を噴射するのに似ている。一度、宇宙へ出れば、大きな噴射は必要ない。無重力状態で自由自在。
小さな子供にとって、母親との同化も母親からの庇護も、なくてはならないもの。ないと生きていけない。地球そのものが存在しなくなるようなもの。同化と庇護の甘い一体感を存分に味わう必要がある。味わい尽くして満足し飽きる必要がある。飽き果てたときに、子供の興味は外へ向かう。安心して外界に向かう。外界は子供にとって宇宙のように広く魅力的。そして、母親と自分は異なる存在だということを実感し、母親から心的に自立する。大きくなった子供にとって、自立は必要。自立して初めて人生を味わうことができる。自由自在に生きることができる。
ところが幸薄い人生を送ってきた母親は、子供の自立を許せないことが多い。満たされなかった人間関係の唯一の希望であった子供。何とか自分の手の中に収めておきたい。いつまでも赤ん坊のように懐(ふところ)の中に暖かさを感じていたい。暖かく柔らかく程度に重く赤ん坊のいい香りがする。逃がしたくない。一人になりたくない。飲み込んで置きたい。できれば子宮に戻したい。重力は強い。
そして実は子供もそれに応じてしまう。母親は都合のいいときには自分を可愛がったが本当は違った。本当は子供を要らなかった。自分を要らなかった。同化も庇護も上質なものはほとんど無かった。ゼロ。未だに本物の同化と庇護を渇望している幼い子供が自分の中に居る。永遠の栄養失調。いつまでもお腹を空かしている。偽物にもついよろよろとしてしまう。重力は増々強い。
それでも自由になりたい。自由になろうとする欲求は強い。生きようとする欲求は強い。ベビーブレスがそれを証明する。ベビーブレスの中でエネルギーが爆発し噴射される。こんなすごいエネルギーが自分の中に隠れていたのかと思うほど。重力を振り切って宇宙へ出る。

 

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