483 不平を言わず、やさしく、良心的に義務を果たした

 

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ヒットラーの母親のこと。アドルフ・ヒットラーはあれだけ多くの人を殺し都市を破壊をしたのだから、幼少期の母親との関係はさぞかし悪かったのだろうと思われている。しかし、少ない記録を見る限り、母親はとてもいい人だということである。謎とされている。母親は叔父の女中として働き、24歳の時に倍も歳の離れた、この叔父の子を妊娠し、その妊娠中に、叔父の妻は亡くなり、そして叔父と結婚した。彼女の「結婚生活はあまり幸福ではなかったが、彼女は決して不平を言わなかった。彼女はやさしく、良心的に義務を果たした。」(「破壊 人間性の解剖」エーリッヒ・フロム 第13章)そうである。
母親は「やさしく良心的」だったので母親との関係はわるくなかったはずだ、という見方は常識的一般的かもしれない。しかし、ベビーブレスを通してわかる、胎児期を含めた早期の環境が人の心に大きな影響を与えるという事実からすると、そうは言えない。
母親は、妊娠期に女中であり、病床にあったであろう叔父の妻の面倒を、肌身を接するようにして、みていたであろう。であれば、叔父の妻の顔を間近に見ながら、自分の妊娠に罪悪感を抱き葛藤を起こしていた可能性は高い。増して「不平を言わ」ず「やさしく良心的」に「義務を果たす」ような性格だったのであれば、罪悪感は非常に高かったであろう。歳も24で、葛藤や不安も大きかったはずだ。堕胎を考えたかもしれない。

そのような胎児期を過ごした人(アドルフ・ヒットラー)は、自分の命を根源から脅かされる不安・恐怖があり、その反動から、外界に対して激しい殺意を抱く。
そうすると、ヒットラーのその激しい殺意が、その時代の戦争という道具を得て、あたかも世界全体に牙をむいたことは、「謎」とは言えない。あり得ることだと思われる。

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